5月から行っている学区環境比較分析ですが、今回は
「公文式の教室」
にフォーカスして分析を行いましたのでご紹介します。
前回までは生活必需施設である、コンビニ・ドラッグストア・スーパーマーケットの分析をしてきましたが、今回は教育分野の分析です。
教育分野の分析は色々な切り口で分析が可能かと思いますが、今回は「公文式の教室数」を採用しました。
というのも、公文式は基本的にカリキュラムが統一されているうえ、地区分析として成立しうるほどの教室数があるから。
早期教育は公文式が全てではないですが、基本的には、
「公文式の教室が沢山ある=早期教育に対する需要がある」
という図式は成り立つと思います。
他の学区環境分析シリーズは以下からどうぞ。
コンビニ数と密度→コチラ
大手ドラッグストア数と密度→コチラ
スーパーマーケット数と密度→コチラ
幼稚園・こども園・保育所数と密度→コチラ
小児科の数と密度→コチラ
公園の数と密度→コチラ
名古屋市の公文式教室状況について
名古屋には沢山の公文式教室があり、名古屋市内には294の教室があります。
具体的な教室リストは以下の公文式公式HPで確認可能ですが、一覧として提供はされていません。
そのため、私も調べるまでどれぐらいの数の教室があるか把握してはいませんでしたが、想像以上に多い印象ですね。

教室数と分布
まず、上で触れていますが、今回は公式HPからパワープレイで名古屋市内の公文式294教室の住所を抜き出しました。
これを学区のエリアデータと重ねてマッピングすると以下のようになります。
空白地帯はあるものの、これまでの分析と異なり偏った分布にはなっていないと思います。
※名古屋市の学区境界データは最新のものが公開停止となっているため、少し古いデータを採用しています。そのため、上志段味小は志段味東小と合算、下志段味小は志段味西小と合算しています。
また、なごや小については3校を統合した数字で計算しています。
公文式の教室はどれぐらいあるものなのか?
ここからは具体的なデータを見ていきましょう。
前提として、学区内にどれぐらい公文の教室があるのが普通なのか?というイメージをつかむために、全260校の小学校学区内の公文式教室数をそれぞれカウントし、その割合を出してみました。
上記の通り、約半数の学区では学区内に公文式の教室は1つしかなく、公文式の教室がない学区も2割あります。
逆に複数の教室を有する学区は1/4程度しかなく、3教室以上となるとわずか6%しかありません・
なお、全体の平均値としては
約1.1教室/学区
という感じです。(中央値は1教室/学区)
公文式教室の数が多い/密度の高い学区ランキング
公文式教室の数が多い学区
まず、単純に学区内に公文の教室が多いのはどこか、というのを出してみました。
結果は以下の通りとなりました。
2教室/学区以上のピックアップすると数が多くなりすぎるので3教室以上の学区を挙げています。
結果としては、人気学区だったり、生徒の多い学校が多くランクインしている印象ですね。
なお、旧志段味東小(上志段味小+志段味東学区)は3教室で上位に入っていますが、上記グラフからは省いています。
公文式教室の密度が高い学区
各学区は面積が大きく異なるので1km2あたりの教室数、つまり”公文の教室密度”も計算してみました。
“公文へに通いやすさ”を考えるのであればこちらの方が重要だと思います。
こちらも人気学区が数多くランクインしており、人気学区と言われるだけあって、公文に通いやすい環境が整っているところが多そうです。
なお、密度の平均値は、約1.0教室/km2、中央値も約1.0教室/km2となっています。
(参考)生徒100人あたりの公文式教室数が多い学区
さて、分析していて西山小といった生徒数が多い学区がランクインしていたので、
「生徒数が多いだけではないか?」
とツッコまれるかな、と思い、追加で分析をしてみることにしました。
これは、各小学校の生徒100人に対して公文式の教室がいくつあるか、という計算結果をランキング化したもので、この数字が高ければ高いほど”公文の需要がある=早期教育の意識が高い”と言えます。
もちろん、生徒数が極端に少ない学区の方が有利といえば有利なので参考としての意味合いが強いですが、参考にはなると思います。
結果は以下の通りです。
分析してみて意外だったのですが、思ったよりも人気学区が入っていませんね。
なお、平均値も中央値も、約0.3教室/生徒100人となっています。
人気学区の公文式教室数と密度の比較
では、当サイトでよく触れている「人気学区」の状況はどうか、というのも分析しましたのでご紹介します。
公文教室数の比較(人気学区)
人気学区における公文教室数のランキングは以下の通りです。
上記の通り、約2/3の学区で複数の教室があり、全体の分布(複数教室があるのは1/4程度の学区)と比較すると明らかに公文の教室数が多いです。
公文の教室密度の比較(人気学区)
人気学区における公文の教室密度ランキングは以下の通りです。
こちらも全体平均が約1.0教室/km2であることを考えると、ほとんどの学区で平均を超えている、という結果となり、”公文への行きやすさ”も人気学区は優れていることがわかりました。
(参考)生徒100人あたりの公文式教室数が多い学区(人気学区)
参考として、人気学区でも生徒100人あたりの公文式教室数を出してみました。
こちらも約2/3の学区で平均を上回る、という結果になりました。
やはり、人気学区は早期教育に対する意識が高く、その結果として上記のような結果になっているのだと思います。
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以上、今回は
名古屋の学区環境比較 Part4 公文式教室の数と密度
をご紹介しました。
皆様の参考になれば幸いです。
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