本来、年始は別の記事を書くのが通例なんですが、大きなニュースが入ってきたので先に速報記事を書くことにしました。
Xでは既にポストしていますが、
「名古屋市立大学に中等教育学校(中高一貫校)が設置される」
というニュースが入ってきました!
実際の中日新聞の速報記事は以下のリンクからどうぞ!(そのうちリンク切れになると思います)

また、この話題については、定例記者会見でも触れられており、コチラから動画を見ることができます。
(名市大の中等教育学校関連の話題は22分30秒過ぎから)
今回は
- この記事と市長発言の要約
- 想定される学校の場所の位置関係
- 通学の所要時間分析
をまとめようと思います。
今回明らかになったこと
今回の速報記事で書かれている内容で、ハッキリとしているのは
- 名古屋市立大学に中等教育学校が設置される
- 26年から協議を本格化、29年開校を想定している
- 場所は名市大の滝子キャンパスが候補となっている
- “受験勉強に追い立てられることのない教育の場をつくる”事が目標
の4点のみ。
これだけだとあまりイメージが湧きませんが、定例記者会見で市長が本件について少し語っています。
記者会見で語ったことを箇条書きで書くと以下のようになります。
- 検討段階のものが出てしまったので具体的に話ができることは少ない
- 名市大や教育委員会に高校や中等教育のありかたを検討してもらっていた
- スケジュールも記事には書いてあったが、確実な話ではない
- 日本の外に目を向けると中等教育の中(中学⇔高校間)で切って進路が変わる、受験のプレッシャーがあるのは普通ではない
- この多感な時期に高校受験のプレッシャーがあるのは子どもを苦しめているのではないか
- 形は同じではないが、欧米では中等教育は一貫して行うのがスタンダードである
- 私立では中高一貫校があり、そこの出身者に話を聞くと好感触を持っている人が多いので、公立でも一貫校の選択肢を作りたかった
- 受験がない環境でのびのびと中等教育を受け、その中でじっくりと将来の選択肢を見つめ、自分の進路を自分で見つけてほしい
- どのような学力・スキルであっても、その子に最適な道を指し示す事ができるような教育を目指したい
- すぐにできるとは思っていないが、任期中には道筋をつけたい
- 元々言っていた小中高一貫校ではないのは”できることから手をつける”という事である(諦めたわけではない)
- 受験の低年齢化をしたいわけではなく、一貫教育をしたいということである
- 可能であれば中高大の10年間をかけて人材を育成したい
- 単なるエリート教育をしたいわけではない
- 入試は学力競争にならない工夫は必要で、市側も関わっていくが検討主体はあくまで名市大である
市長の会見のトーンとしては、
「とにかく一貫教育がしたい」
という想いが強く、中学と高校の間で受験がある、受験のストレスがかかる現状を変えたい、というのがメインであるように感じました。
だからこそ、公立としては前例のない”中等教育学校”としたのでしょう。(中等教育学校は高校からの入学が無い)
記事で触れられていた4点について少し深堀りしてみました。
名古屋市立大学に中等教育学校が設置される
1つ目は表題にも書いた通り、
「名古屋市立大学に完全中高一貫校が設置される」
という事。
中等教育学校ということで、“高校からの入学のない完全な中高一貫校”が設置される事になります。
また、元の中日新聞の記事でも書いていますが、
「”公立大”として中等教育学校の設置は全国初」
とのことで、この施策が成功すると全国各地にある公立大でも同じ動きが出るかもしれません。
なお、”公立大”では全国初ですが、”国立大”としては設置例がありますし、”公立”に限ると30校以上存在しています。
(国立大では双子研究で有名な「東京大学教育学部附属中等教育学校」がありますし、公立では都立最難関の「東京都立小石川中等教育学校」などが有名ですね)
となると、ここまで注目される理由は”公立の中等教育学校である”ことではなく、後述の「大学進学時に無試験で公立(名古屋市立)大に行けるかもしれない」というところなのでしょう。
なお、併設型中高一貫校ではなく”中等教育学校”としているため
「高校入学組の事を考えずに自由なカリキュラムを組める」
という点が先日開校した愛知県立中高一貫校と大きく異なる点です。
愛知県立中高一貫校は「先取り学習はしない」としていますが、これは高校入学組との調整が必要であるという事も理由の1つなのは間違いないでしょう。
例えば、中等教育学校では
「中学校で学ぶ”方程式”と合わせて、本来は高校で学ぶ”不等式”も同時期に学習する」
という事も可能になるわけですが、これを愛知県立中高一貫校(併設型中高一貫校)で行うのはハードルが高いです。
(高校入学組は未履修のため「不等式は中学校の時やったから省略」という事はできず、やるとしても別クラス・別カリキュラムにする必要がありハードルが高い)
余談ですが、私立の女子校(金城や淑徳)が高校からの入学を取りやめた理由として、この高校入学組との調整が大変だったから、というのがあったそうです。
この「合法的に中学・高校の学習内容の順番を入れ替えられる」というあたりが、明確な中等教育学校の強みと言えますね。
(※今回の中等教育学校が先取り学習をするかは不明です)
26年から協議を本格化、29年開校を想定している
あくまで、
内容の詳細が決まっていくのが今年から
ということで、
開校自体は少し先の2029年
というのが想定されているそうです。
なかなかイメージがしづらいですが、要するに
2016年4月2日以降が誕生日の子
が今回の名古屋市立大が設置する中等教育学校に入れる事になります。
(※この記事を書いている2026年1月現在で小学3年生以下の子、ということですね)
なお、この”協議”の内容に関しては我々一般人がそのプロセスを知ることはできない可能性が高いと感じています。
というのも、以前の明和中(愛知県立中高一貫校)の検討の際も色々と理由をつけて詳細な決定プロセスが非公開となっていましたので…
(超余談ですが、愛知県立中高一貫校は1期生入試の際、「表現力を知りたいから全て選択問題にした」とか「普段の学校の様子を知りたいから調査書ではなく通知表の写しを提出させる」といった意味不明な説明があったんですが、詳細な決定プロセスが非公開だったので、なんでこんな対応になったのかは分からないままです)
場所は名市大の滝子キャンパスが候補
校舎の想定場所は
「名古屋市立大学 滝子キャンパスの場所」
となっています。
(「山の畑キャンパス」とも呼ばれる場合もある)
あまりイメージできない方もいらっしゃると思うので、マップ化してみました。
最寄り駅は桜山駅で、駅からは徒歩約10分程度の好立地ですね。
現在、名古屋市立大学では各キャンパスの再編整備プロジェクトが進行中で、
- 滝子キャンパスでは経済学研究科・経済学部及びデータサイエンス研究科・データサイエンス学部の研究施設の新棟建設が進行中
- 田辺通キャンパスでは理学研究科・総合生命理学部の新棟建設が進行中
という感じになっています。
正直、”滝子キャンパスに作る”という以上の情報は無く、記事では「今回の中等教育学校設置に関して再編整備計画を見直すことも検討」と書いてありますが詳細は不明です。
再整備計画からの推測
これは完全に私見ですが、
- 既に建設が進んでいる新棟はそのまま
- 中等教育学校は3-6号館の場所を活用する
という流れになるのではないかと思います。
まず、経済学研究科・経済学部及びデータサイエンス研究科・データサイエンス学部の研究施設の新棟は以下の写真の通り、既に建設工事が進行している状況で、これから計画を変更するのは不可能に感じます。
引用元:名古屋市立大ホームページより
となると、どこに作るのか、という話になってくるわけですが、個人的には「3-6号館の場所」が有力なように感じます。
以下は滝子キャンパスのマップですが、現在3-6号館を使っている学部は
- 新棟建設中の学部(マップ内の「工事エリア」に建設中)
- 田辺通キャンパスに移転予定の学部
しかありません。
引用元:名古屋市立大ホームページより
そもそも、前述の経済学研究科・経済学部及びデータサイエンス研究科・データサイエンス学部の新棟は「第1期整備」と称していて、わざわざ”1期”としているので、”2期”もあると考えるのが普通。
(2期計画は調べた限り多分詳細はまだ公表されていないはず)
そして3-6号館に入っているのは新棟を使う予定の学部か、田辺通キャンパスに新棟を建設している(移転する)学部であるためここを、第2期整備として中等教育学校を入れるんじゃないかと。。。
(そもそも、ここしか場所がないですし)
肝心の広さですが、上でお話した想定エリアの面積は約11,000平方メートルという感じ。
面積だけ言われても分かり辛いと思いますが、例えば、私立の1学年200人程度の学校(南山男子)の校舎の広さと同程度だと言えば、なんとなくイメージが伝わるでしょうか。
上記の通り、広さは充分なので、高層化等で校舎の広さを確保して大学と共存することは可能だと思います。
ただ、既にX等でも指摘している方が居ましたが、これはグラウンド(校庭)を除いた広さなので、ここをどうするのか、というのが大きなポイントになりそう。
(まぁ、東京とかだと屋上をグラウンド(校庭)にしている例もあるので、不可能ではないと思いますが)
もちろん、繰り返しになりますが、これは私の勝手な想像であり”物理的に可能か否か”を見てみただけに過ぎないので、その点はご了承ください。
“受験勉強に追い立てられることのない教育の場をつくる”事が目標
おそらく、今回ここまで話題になったのはこの点に関連し
「難関である名市大の医学部や薬学部にエスカレーターで行けるのでは?」
という可能性が出てきた事が理由だと思います。
記事内では、取材時の市長の発言が2つ紹介されていました。
- 受験勉強に追い立てられることのない教育の場をつくり、市全体の教育改革にもつなげていきたい
- 子どもたちがかつてないほどの息苦しさを抱えている原因の一つには、受験競争がある。偏差値偏重ではなく、子どもの幸せを中心にすえた学校をつくりたい
ここで言う、”受験”が何を指し示しているかは記事からは読み取れませんが、既述の通り記者会見のトーンからは、
「とにかく高校受験を無くしたいというのがメイン」
という印象を受けました。
なお、質疑応答では「中高大の10年間をかけて人材を育成したい」というコメントが出ていましたが、高校→大学へのエスカレーター進学はそこまで強調されてはいませんでした。
なかなか判断が難しいですが、現時点では
「少なくとも現状名古屋市立高校が持っている名市大の枠数よりは多い」
ぐらいしか分からない感じですね。
通学関連のまとめ
前のパートで、名古屋市内における位置関係については可視化しましたが、
「通学の利便性はどうなの?」
というところを簡単にまとめます。
とは言っても、多数の駅を検索するのは無理があるので、バスも含めて主要な市内のターミナル駅である
- 名古屋駅
- 栄駅
- 金山駅
- 大曽根駅
- 新瑞橋駅
- 星ヶ丘駅
- 藤が丘駅
の7駅から名古屋市立大学滝子キャンパスまでの所要時間を調べてみました。
基本的にはアクセスが非常に良く、物理的に距離が遠い藤が丘駅以外は30分以内に到着可能です。
特筆すべきは金山駅で、駅からバスで直接滝子キャンパスまで行けるルートがあるので非常に利便性が高くなっています。
(大曽根もこれを利用して大曽根から金山まで電車で行き、金山からはバスで行くルートが最短でした)
金山はJR、地下鉄、名鉄が通っているので愛知県内からアクセスしやすい場所であり、ここから20分かからず校舎まで行けるのは大きな強み。
中学生が公共交通機関で通学するという事を考えても、なかなか良い立地であることがこの数字からも分かると思います。
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以上、今回は
【速報】名古屋市立大学に中等教育学校(中高一貫校)が設置される!
をご紹介しました。
今回の表題画像はAI(Gemini)が考えた
「入学試験で面接を受けている日本人男子小学生の様子」
です。
Gemini的には日本の学校ってこんなイメージなんですね…
なんか昭和で止まっているようなww
皆様の参考になれば幸いです。









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