大手学習塾における2023年の公立高校合格実績が概ね揃いましたので、過去の推移データとともにご紹介します。
2024年の最新データを含めた新記事を公開しました。
以下のリンクからどうぞ。

Part2の今回は、菊里高校・瑞陵高校・千種高校の各塾の合格実績をご紹介します。
旭丘高校・明和高校・向陽高校はPart1でご紹介しているので、以下からどうぞ。

対象とする塾と学校
対象とする公立高校
Part2の今回は、愛知県尾張地区の上位校である以下の3校を対象としました。
- 菊里高校:偏差値58
- 瑞陵高校:偏差値55
- 千種高校:偏差値55
※上記偏差値は佐鳴予備校における目標偏差値です
対象とする塾
今回、対象としたのは、以下の6塾で、河合塾だけは「wings」と「wings+グリーンコース」の2種類集計しています。(河合塾の実績発表の事情からこうなっています)
なお、河合塾wingsと中学グリーンコースについてはどちらが上、というのは無いようです。
確かにwingsは難関公立高校を主眼に入れたカリキュラムになっていますが、中学グリーンコースのトップレベルクラスは全県模試の平均値が70近い生徒が集まっているようで、どちらも上位層はかなり優秀な生徒が在籍しています。
- 佐鳴予備校
- 河合塾(wings/グリーンコース)
- 名進研
- 野田塾
- 秀英予備校
- 明倫ゼミナール
- サンライズ
2023年からサンライズを追加しています。
これはインタビュー記事の忖度(サンライズは西塾と同系列)ではなく、2022年から旭丘高校の合格実績が佐鳴予備校、河合塾に次ぐ3位となりったうえ、過去データも確認できたためです。
(参考)高校受験における大手塾と個人塾
以前から少し触れている通り、愛知県の高校受験は、中学受験と異なり本番の試験以外にも内申点が重要です。
内申点で高得点を取るためには、普段の定期テストからコツコツと実績を積み上げる必要がありますが、その目的を達成することを考えると、各公立中学校の定期テスト傾向等を熟知している地域に根ざした個人塾や小規模塾の優位性はあるのではないかと思います。
今回は、小規模校や個人塾の実績データを広範囲に集めるのが実質上不可能に近いため、大手塾のみを対象としましたが、個人的には大手塾以外も検討する価値はあると思っています。
詳細はPart1をご確認ください。
データについて(再掲)
合格実績データとその期間
今回、各塾の進学実績データは以下のように処理しています。
- 実績は基本的に各塾の公式ホームページから取得
- 過去データはインターネット・アーカイブ等を活用して収集
やはり過去データは公式ホームページ上から消されてしまうため、今回もインターネット・アーカイブに頼る事になりました。
ただ、中学受験データと異なり、歯抜けとなっている年が多くなってしまっています。申し訳ございません。
また、データは可能な限り各塾に定期的に通っている生徒の実績のみに絞っていますが、明確な記載がないケースもあるため、一部のデータで模試や春・夏・冬季講習のみ通った生徒の数が入っているかもしれないことをご了承ください。
生徒数は不明
大学合格実績では、各学校の生徒数が概ね分かっているので合格率が出せますが、各塾の生徒数は非公表なので単純に合格数のみを比較しています。
合格数は単純に規模の大きな塾が有利になってしまうため、
合格数が多い塾が必ずしも良い塾というわけではない
という点はご注意いただければと思います。
個人的には母数が分からないデータは好みではないですが、
- 各塾が変化する受験環境にどこまで対応できているかの把握
- 生徒に選ばれている大手塾はどこなのか
といった傾向は読み取れると思います。
なお、2016年と2023年の各塾の尾張地区における高校受験対応校舎数は以下の通りになっていました。
(佐鳴の2016年校舎数は、どう頑張っても出てこなかったので空欄になっています…)
引用元:以下の各塾公式サイトの公表データより作成
佐鳴予備校/河合塾/名進研/野田塾/秀英予備校/明倫ゼミナール/サンライズ
各大手塾の合格実績
菊里高校
菊里高校の合格実績は以下の通りとなりました。
引用元:以下の各塾公式サイトの公表データより作成
佐鳴予備校/河合塾/名進研/野田塾/秀英予備校/明倫ゼミナール/サンライズ
菊里高校は公立高校志向の強い人気学区が近くにある人気校で、偏差値も高いです。
2023年のトピックとしては
- 佐鳴がトップをキープ
- 河合塾(特にwings)が合格数を伸ばしており佐鳴の合格数に迫っている
- 上記以外の塾はほぼ横ばい傾向
といった感じでしょうか。
菊里高校では旭丘高校や向陽高校で顕著だった佐鳴予備校の躍進は見られず、逆に河合塾が合格数を伸ばしています。
特に河合塾wingsは菊里高校に近い星ヶ丘に校舎を持っているのが強く、この校舎だけで9人の合格者を出していますね。
瑞陵高校
瑞陵高校の合格実績は以下の通りとなりました。
引用元:以下の各塾公式サイトの公表データより作成
佐鳴予備校/河合塾/名進研/野田塾/秀英予備校/明倫ゼミナール/サンライズ
各塾の瑞陵高校合格実績の2023年トピックとしては
- 佐鳴がトップをキープしているものの合格者数を大きく減らした
- 合格数を大きく伸ばしているのは河合塾wingsと秀英予備校の2塾
- 野田塾は2020年の水準まで戻せていない
といった感じでしょうか。
瑞陵高校でも旭丘高校や向陽高校で顕著だった佐鳴予備校の躍進は見られず、河合塾wingsが合格数を伸ばしているのは菊里高校と似たような傾向ですね。
千種高校
瑞陵高校の合格実績は以下の通りとなりました。
引用元:以下の各塾公式サイトの公表データより作成
佐鳴予備校/河合塾/名進研/野田塾/秀英予備校/明倫ゼミナール/サンライズ
各塾の千種高校合格実績の2023年トピックとしては
- 佐鳴がトップをキープしているものの合格者数を大きく減らした
- 他の上位校と異なり2位は野田塾で、近年は微増傾向が続く
といった感じでしょうか。
千種高校の場合は野田塾が2位というところが他の学校との最大の違いで、2023年は佐鳴予備校が合格実績を減らしているので、差が縮まっています。
逆に言えば、佐鳴予備校は旭丘と向陽だけ合格者数が大幅に伸びたのに不自然さを感じますが…
(参考)佐鳴予備校の旭丘と向陽の実績について
千種高校のパートで少し触れていますが、2023年は旭丘高校と向陽高校の合格者数が顕著に伸びている、というのが特徴的な結果でした。
こちらについては、Part1で
「マークシート対策の差が出たのか?」
という可能性に触れましたが、Twitterにて、
「佐鳴予備校に旭丘高校前校長と向陽高校前校長が入ったからでは?」
という情報をいただきました。
確認したところ、
- 18~21年に旭丘高校校長を務められた方が最高顧問として21年から佐鳴予備校に入っている
- 19~20年に向陽高校校長を務められた方が講師として21年から佐鳴予備校に入っている
という2点が確認できました。
(お2人とも、各種メディアや公式HP等で容易に確認できました。情報収集の甘さが露呈してお恥ずかしい…)
このお二方は県教育委員会教職員課管理主事、愛知県公立高等学校長会理事、名古屋市立高等学校長会会長や愛知県公立高等学校長会副会長をされていた方なので、高校受験の内部事情にはかなり詳しいのは間違いありません。
実際、向陽高校で校長をされていた方は、令和2年度の愛知県公立高等学校入学者選抜制度の改善に関する検討会議で委員を務められていたという経緯があるので、ここ数年の入試改革に関してはいわゆる”中の人”であった事も確認できました。
ただ、マークシート化が決まったのは21年11月前後であり、このお二方は既に半年前に校長を退任済みであることから、通常であればマークシート化に関する細かい情報は得られる立場に無かった可能性が高いです。(情報が得られていたら逆に問題ですし…)
また、2023年の佐鳴予備校合格実績が顕著に伸びたのは旭丘と向陽のみという事を考えると、マークシート云々は関係なく、
- 佐鳴予備校に2校の元校長が居る、という事で両校の志望者の入塾が増えた(講演会等もあったようです)
- 塾側が元校長2人に気を使って両校への受験をする方向性に持っていった
という可能性の方が高いような気がします。
(後者は露骨な事はしていないでしょうが、元校長が最高顧問ですからね…無意識レベルでも影響があった可能性は0じゃあないと思います。)
※ちなみに、そもそもマークシート化が決まった経緯は全く情報公開されていないのも謎です。
愛知県の入試の方向性や内容を決める「愛知県公立高等学校入学者選抜制度の改善に関する検討会議」や「愛知県公立高等学校入学者選抜方法協議会議」のどちらにおいても議事録には”マークシート”という単語すら出てきていません。
いつ、どうやって決まったのでしょうか…
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以上、今回は
[2023年データ]大手学習塾の公立高校合格実績とその推移 Part2
についてご紹介しました。
来年からは今年の試験サンプルがあるので各校マークシートに合わせたカリキュラムにしてくると思われます。
今年のこの傾向がどう変化するのか注目です。
なお、各校の大学合格実績は以下の記事でまとめているので、ご興味があればどうぞ。

皆様の参考になれば幸いです。









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