さて、以前の投稿でも少し触れていますが、名古屋市(=愛知県)の公立高校の受験ルールから住む学区について考えたいと思います。
当記事の後継版である2023年以降の合否ルールについて新たな記事を公開しました。
以下のリンクからご確認ください。

以下、参考のために残しておきますが、古い情報であることにご留意ください。
実は高校入試を考えると、住むべき場所や子供に対する教育など、かなり早い段階で考えておく必要がある事もあるためまとめることにしました。
特に愛知県の公立高校入試は特殊ルールも多いので、関東等の県外から引っ越して来た方はよく理解されたほうが良いかと思います。
今回は高校入試の基本的な合否ルールをご紹介します。
その前に、今回書くのは「2022年まで」のルールとなる可能性が高いのでご注意ください。
というのも…
愛知県は2023年に高校入試ルールを変えることを検討している
表題の通り、2023年の春入学を対象とした入試について、ルールを変更することを検討しているようです。
詳しいことは下記のリンクから見られますが、要点としては
- 公立高校を2つ出願できる事自体は維持したい
- 試験を2回受ける生徒側の負担が大きいので改善したい
- 先生・事務側としても出願、試験が過密日程になっているので負担が大きいので改善したい
ということを踏まえた上での変更になるようです。
色々なサイトで、現在愛知県で分割されている地区やグループ、群といった仕組みが変わるのではないかといった推測も出ていますが、今のところ確定した報道はありません。
●参考情報
2020年6月:「入試制度を見直す有識者会議」の報道
→こちらです
2020年1月:愛知県公立高等学校入学者選抜方法協議会議(令和元年度第3回)の結果について
→こちらです
※2021年4月1日更新
方向性が概ね決まりましたのでこちらにまとめました。
入試で合否を分ける要素
本題です。
愛知県の高校入試において合否判断の要素となるのは下の2つです。
- 調査書の評定得点
- 学力検査合計得点
各要素がどのようなものか解説していきます。
調査書の評定得点
これはいわゆる「内申点」のことです。
では、評定得点とは何なのでしょうか。
調査書は2020年度の場合は以下のような様式になっているのですが、
評定得点、というのはこの調査書における4番の「学習の記録」という項目の「評定合計」というところに記載される数値を2倍した数字のことです。
調査書をよく見るとわかりますが、一般入試では要するに
- いわゆる学業的な「英語、数学、国語、理科、社会」5教科と実技の「音楽、美術、保健体育、技術・家庭」の4教科を加えた9教科が対象
- 上記9教科を5段階評価で評価し、その合計を2倍する
(9教科x5段階x2倍=90点が最高得点) - 対象となるのは中学3年生の成績のみ(3年生の1学期から3学期)
が「調査書の評定得点」として扱われます。
ちなみに、推薦入試の場合、推薦書に書かれるのは「2年生の成績」なので、選択肢を増やすためにも2年生から成績を取っておいたほうが良いですね。
なお、平成15年以降はこの9教科の成績は絶対評価で評価されるようになりました。
しかし、そもそもこの評価対象が定期テストだけではないですし、絶対評価の評価基準もほとんどの中学校で公表されていません。
このあたりの話は後日の投稿でお話します。
学力検査合計得点
これはそのまま、「入試の合計得点」です。
入試科目とルールは以下の通りです。
- 入試科目はいわゆる学業的な「英語、数学、国語、理科、社会」5教科
- 各教科の配点はそれぞれ22点
- 結果はそのまま合算し、22点x5教科=110点が最高得点となる
では、ここまで基本的な要素をご紹介しましたが、公立高校の合格者はこの2つの要素の単純合計では決まらないのです。
合格者の決め方
ちょっとここから複雑ですが、順に説明します。
ちなみに、2020年の場合の愛知県が公表しているルールはこちらに書いてあります。
念のため読んでおくことをおすすめしますが、正直なところ分かりづらいです。
なお、ここからは志望校の一般入試の定員を300人と仮定して説明します。
1.評定得点と入試の合計得点が双方ともに優秀な生徒を合格にする
下記2つを両方とも満たす生徒をまず合格にします。
- 評定得点を上位順に並べて300位(一般入試の定員)以内の生徒
- 入試の合計得点を上位順に並べて300位(一般入試の定員)以内の生徒
これを2つとも満たす生徒がまず合格とされます。
※上で説明している通り、志望校の一般入試の定員を300人と仮定しています。もし志望校の一般入試の定員が200人なら、両方とも200位以内なら合格、という感じです。
※愛知県が公表しているルールではこの受験者を「Aグループの受験者」として説明しています。
評定得点と入試得点を合計するのではなく、それぞれで評価し、両方とも基準を満たす受験者をまず合格にするということです。
ちなみに、この段階で合格するのは6-7割の受験者と言われています。
理論上は、この段階で定員が埋まる可能性はあるにはあるのですが、ほぼ起こらないので、ここに入らなかった生徒から、次の段階で定員まで合格者を選んでいく事になります。
※愛知県が公表しているルールではAグループに入らなかった受験者を「Bグループの受験者」として説明しています
2.学校裁量による再計算によって順位をつける
次に、1.で合格とされなかった受験者を対象に再計算を行います。
ここでポイントになるのはこの再計算の方法は高校によって異なるということです。
ただ、この再計算の方法は何でもあり、というわけではなく、以下の3つのどれかから高校側が選ぶことで決まります。
- (評定得点)+(学力検査合計得点)
- {(評定得点)× 1.5 }+(学力検査合計得点)
- (評定得点)+{(学力検査合計得点)× 1.5 }
高校側は事前に公表されているこの3つの中から選んだ方法で1.で合格とされなかった受験者を対象に再計算を行うのですが、ここでもはっきりしないことに、この段階の合否は
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲのいずれかの方式によって得られた数値を基礎資料とした上で、総合的に行う。
とされています。
おそらく、この数値の上位から基本的には合格にしていくのが基本的な流れかと思いますが、同点等の場合に面接等の結果を利用する可能性を考慮してこのような表現になっているのではないでしょうか。
なお、見て分かる通り、
- Ⅰは評定と入試が対等
- Ⅱは評定重視
- Ⅲは入試重視
という形になっており、偏差値上位校はほとんど入試重視のⅢを採用しています。
現時点ではこのような形で合格者を決めています。
内申点と入試どちらが重要なのか
では、内申点の比率はどのようになっているのでしょうか。
まず、1.の時点(Aグループ)で合格とされるには、内申点と入試両方とも基準内に入る必要があります。
そしてこの1.の時点(Aグループ)での合格者は6-7割とされていますから、そういう意味では、どちらも重要、ということになるでしょうか。
では2.の学校裁量の場合はどうでしょうか。
まずは、学校裁量の計算式をそのまま使用するとこのような得点になります。
当然、入試重視のⅢのパターンの合計得点が大きくなります。
このままだと比率がわからないので、比率にするととこうなります。
結果として、
上位校で採用されている入試重視であるⅢのパターンでも評価の35%が内申点
という事になりました。
こういった背景もあり、名古屋(愛知県)の入試では内申点が大事とよく言われているのです。
もちろん、この35%という比率をどう考えるかは人それぞれかとは思うのですが、正直なところ、個人的にはこの比率は高いと思うのです。
なぜそう思うのか、という話は後日の内申点に対するお話で書こうと思います。
以上が合否を分けるルールのお話でした。
皆様の参考になれば幸いです。
次回は志望校の選び方のルールについてご紹介します。
※10/23更新 こちらに書きました




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