前回、前々回と、
「公立の小中学校で選ばれている=生徒数が増えているのはどこか?」
というお話をまとめました。


今回は、せっかくデータを集めたので、
「私立中学進学率の高い学区はどこか?」
という分析をしてみました。
分析の方法
基本的に名古屋の公立中は進学元となる公立小が決まっており、
私立中学への進学がなければ、今年の中1生徒数の合計=去年の小6生徒数の合計
となると思います。
(もちろん、転勤等の変動はありますが、誤差の範囲だと思います。)
ということで、今回は、各学校における、
2021年の中1生徒数
と
2020年の小6生徒数
を比較して、どの中学校学区が私立中学進学の割合が高そうか、というものを算出しました。
イメージ的には、
2020年小6生徒数:100人
2021年中1生徒数:90人
の場合、私立中学進学率は10%程度である、という推測が成り立つ、という感じです。
中学受験が盛んな学区ランキング
集計結果は以下のようになりました。
1位: 丸の内中 44.2%
2位: 汐路中 32.2%
3位: 冨士中 30.2%
4位: 川名中 27.5%
5位: 笹島中 27.0%
6位: 城山中 26.5%
7位: 白山中 25.0%
8位: 今池中 23.9%
9位: 東星中 23.7%
10位: 御幸山中 22.8%
11位: 菊井中 22.0%
12位: 駒方中 22.0%
13位: あずま中 21.5%
14位: 千種中 19.4%
15位: 桜山中 18.9%
16位: 若水中 18.4%
17位: 千種台中 17.5%
18位: 桜丘中 16.9%
19位: 黄金中 16.2%
20位: 高針台中 15.9%引用元:愛知県ホームページ「学校一覧」より作成
※上記リストの太字は人気学区とされる中学校学区
傾向としては、
- 都心寄りの学校
- 人気学区とされる学校
が私立中学進学率が高い、という傾向が見えてきました。
ただ、1位の丸の内中などはそうなのですが、人数がかなり少ない中学校の場合は、誤差も大きく出る傾向にあるので、そのあたりは考慮に入れる必要がありそうです。
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どう解釈すれば良いのか?
上記結果を見ると特徴的なのは、人気学区の私立中学進学率の高さで、TOP20校のうち約4割が人気学区とされる学校となっており、教育意識の高さが現れています。
逆に言えば、(あまりこういう事は言いたくないですが)人気学区と言えど私立中学進学率が高い場合は上位層が抜けてしまう事を考慮に入れると、中学校のレベルは小学校の時期と比べると維持されない傾向であるという考え方もできます。
そういった意味では、上記ランキングに入っていない人気学区である、
- 神丘中:15.9%(21位)
- 萩山中:14.9%(26位)
- 猪高中:10.2%(40位)
あたりは、どちらかと言うと上位の公立高校を狙っていく傾向にあるのかもしれません。
学区選びを考えると、今回の内容をどう考えるかは悩ましいところですが、
- 今回のランキングに入っているような人気学区の学校は、中学で上位層が抜けるので内申点の争いは若干緩くなる(それでも厳しいと思いますが)
- 逆に高校受験に向けた環境(空気感)的には、今回のランキングに入っていない人気学区の方が望ましいが、内申点の争いは激しい事が予想される
といった感じになるでしょうか。
実際、例えば神丘中などは高校受験が近くなると非常に良い緊張感がある一方で、内申点の争いは本当に厳しい、という話はよく聞きます。
どうしても小学校単位のデータが出ないので悩ましい感じですが、学区選びの参考データのひとつとして活用できるのではないでしょうか。
なお、トップ20校の詳細なデータは、記事最下部に掲載しておきます。
また、「もし全データが欲しい」「この学区はどうなの?」というご要望があれば、Twitterやコメントでご連絡ください。
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以上、今回は、
中学受験の盛んな学区はどこか?(私立中学進学率ランキング)
をご紹介しました。
皆様の参考になれば幸いです。
(参考)トップ20校の生徒数等の詳細データ
引用元:愛知県ホームページ「学校一覧」より作成
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