名古屋から通える私立中学校まとめ(女子編)

今日は名古屋の私立中学校受験事情紹介の女子編です。

以前の投稿では男子編をご紹介しましたが、今日は名古屋の私立中学校の女子の事情について書きたいと思います。

なお、以前書いた進路マップの話でも触れていますが、愛知県/名古屋市の上位私立中学校が共学が少なく、男子/女子で傾向が異なるため、記事も分けています。

※2021年3月31日更新
2021年度の最新偏差値と進学実績との関係をまとめました。
こちらからどうぞ。

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学校の選択肢

愛知県/名古屋市の女の子が選ぶことができる私立中学校は以下の通りです。
※1:共学 ※2:愛知県外の学校

  • 南山中(女子部)
  • 滝中 ※1
  • 高田中 ※2
  • 愛知淑徳中
  • 聖霊中
  • 愛知中 ※1
  • 金城学院中
  • 椙山女学園中
  • 鶯谷中 ※1 ※2
  • 愛知工業大学名電中※1
  • 中部大学春日丘中※1
  • 大成中 ※1
  • 名古屋女子大学中

計13校あります。
実際には、名古屋から愛知県外の学校へ行くケースはあまり多くはないので、愛知県内に絞れば11校です。

各学校の偏差値

  • 南山中(女子部):偏差値61
  • 滝中:偏差値59
  • 高田中:偏差値50
  • 愛知淑徳中:偏差値50
  • 聖霊中:偏差値:45
  • 愛知中:偏差値43
  • 金城学院中:偏差値42
  • 椙山女学園中:偏差値40
  • 鶯谷中:偏差値40
  • 愛知工業大学名電中:偏差値40
  • 中部大学春日丘中:偏差値40
  • 大成中:偏差値38
  • 名古屋女子大学中:偏差値36

引用元:日能研公式HP「2020年度 中学入試 結果R4一覧」

具体的な数字で言えば上記のような感じです。
いわゆる名門、といわれる南山女子部で全国偏差値は61で、目安としては全国の上位13%前後に入っていれば合格率80%といったところでしょうか。

偏差値のイメージはこちらに書きましたのでご興味があればどうぞ。

なお、女子は男子よりも選択肢が多いという事情もあり、多い子は、
愛知中or金城中(1月18日)→愛工大or聖霊中(1月19日)→南山女子(1月25日)→淑徳中or椙山中(1月26日)→滝中(2月2日)
という流れになります。
(※括弧内な2019年度の受験日)

ちなみに、付属大学である椙山女学園大学、愛知淑徳大学、金城学院大学は名古屋の女子大御三家とも呼ばれ、「SSK」と略されていましたが、愛知淑徳大学が共学化してからはSSKという括りはあまり使われなくなっています。
それでも中学受験においてはこの3校は人気校です。

各学校の概要

ここからは男子編で紹介していない学校のTOP5校について概要をご紹介します。

南山中学女子部

【所在地】
愛知県名古屋市昭和区隼人町17

【交通アクセス】
地下鉄鶴舞線いりなか駅下車2番出口より徒歩3分

【公式HP】
こちらです

【男子校・共学】
女子校
※男女別学のため女子部とは別校舎

【1学年の人数】
200名程度
※高校からの募集はなし
※付属小学校からの進学者あり

【進路】

東京大学:3人
京都大学:7人
名古屋大学:28人

早稲田大学:23人
慶應義塾大学:18人
上智大学:13人
明治大学:3人
青山学院大学:5人
立教大学:11人
中央大学:11人
法政大学:9人

引用元:南山高校公式HP「2020年度版大学入試合格者数(3年分)」

【その他】
愛知県内女子校における不動のトップで、男子のトップである東海中よりも偏差値が高い。
愛知県内で南山女子出身といえば「頭いい!」「すごい!」と言われることが多い。

立地は名古屋市内からアクセスが良く、通いやすい。
男子部は私服であるが、こちらの女子部は制服。夏は腰紐が特徴的な制服であるためひと目で分かる。
昔は制服にベレー帽があったが、今は廃止されたそう。

ちなみに、男子部とは合同行事が中学の入学式と高校の卒業式ぐらいしかないほど交流がない。
校長は男子部・女子部で合わせて1人であるが、校長が常駐しているのは女子部であることからも男子部、女子部のパワーバランスが伺える。

なお、南山学園は多数の学校を持っており、

  • 南山小
  • 南山中学/高校男子部
  • 南山中学/高校女子部
  • 南山国際中学/高校(2022年度末で廃校予定)
  • 聖霊中学/高校
  • 聖園女学院中学/高校(神奈川県)
  • 南山大学

は全て南山学園が運営している。

愛知淑徳中学

【所在地】
愛知県名古屋市千種区桜が丘23

【交通アクセス】
名古屋市営地下鉄東山線 星ヶ丘駅より徒歩5分

【公式HP】
こちらです

【男子校・共学】
女子校

【1学年の人数】
280名程度
※2009年に高校からの生徒募集が停止された

【進路】

東京大学:0人
京都大学:1人
名古屋大学:10人

早稲田大学:17人
慶應義塾大学:2人
上智大学:8人
明治大学:26人
青山学院大学:24人
立教大学:13人
中央大学:16人
法政大学:10人

引用元:愛知淑徳中学・高校公式HP

【その他】
愛知県の女子中学校で2番手の学校。

立地は名古屋市の東側にあるが、星ヶ丘駅という人気学区(西山・名東小学区)に近い駅が最寄りということもあり人気が高い。

南山女子とは異なり制服がセーラー服であるが、特徴的であることもありひと目で愛知淑徳生だと分かる。
全国制服ランキングでも上位に入るころもあるらしく、人気が高い。

2009年に高校からの生徒募集が停止された関係から中学受験をしないと入れない高校になった。

超難関のTOP大学への進学は少ないが、MARCHまでの大学への進学実績は良好な様子。

聖霊中学

【所在地】
愛知県瀬戸市せいれい町2

【交通アクセス】
愛知環状鉄道愛知環状鉄道線山口駅徒歩15分
ただ、以下の11路線13コースで運行され、在校生の90%の生徒が利用していることもあり、通学に際しては不便ではないそう。
1.上社線、2.藤が丘線、3.竹越線、4.植田線、5.日進線、6.豊田線(三好)、7.多治見線、8.山口線、9.藤岡線、10.みどり線、11.守山瀬戸線

ルートはこのページから確認できます。

【公式HP】
こちらです

【男子校・共学】
女子校

【1学年の人数】
280名程度
※高校からも40名程度の募集あり
【進路】

東京大学:1人
京都大学:0人
名古屋大学:0人

早稲田大学:0人
慶應義塾大学:1人
上智大学:5人
明治大学:2人
青山学院大学:1人
立教大学:1人
中央大学:0人
法政大学:0人

引用元:聖霊中学・高校公式HP

【その他】
南山女子と同じく南山学園の女子校。R4偏差値で言えば女子校3番手。

失礼を承知で言えば、この位置に聖霊が入る事に非常に驚きましたが、これには理由がありました。

その理由とは、
「聖霊中は2016年よりVAP入試という通常ではない入試がメインとなり、一般的な入試で入るのが非常に難しい学校になった」
というものです。

VAP入試の詳細は公式のこちらをご確認いただければと思いますが、要は「聖霊中が第一志望」「聖霊中が求める児童像に合致、もしくはこれから合致する」という点に重きを置いて選考するものだそうです。

一般入試がメインでなくなった関係で一般入試の難易度が上がり、R4偏差値がこの位置になった、ということです。(偏差値を出していない塾もあるそうです)
実際に、初年度は半数がVAP入試の合格者という比率であったものが、現在では「ほとんどがVAP入試の合格者」という状況だという話も聞きます。

入学するのは第一志望の生徒がほとんど、ということで、VAP入試開始後の生徒の雰囲気が良い方向に変わったという話も聞きますが、まだVAP入試組が大学入試に臨むまでにまだ数年あるため、実際にどのような変化があったか可視化されてはいません。

ただ、かつての南山男子がそうであったように、「生徒は自身の学校を第一志望にしていた生徒がほとんど」という状況は学校の雰囲気を良くするのは間違いないかと思いますので、以前の聖霊中の立ち位置を考えればこの取組は評価できるのではないでしょうか。

ちなみに、2020年4月から旧南山大学瀬戸キャンパス跡地に建設した新校舎に移っており、学習環境としても優位であると思います。

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金城学院中

【所在地】
愛知県名古屋市東区白壁3-24-67

【交通アクセス】
名鉄瀬戸線 尼ヶ坂駅より徒歩約10分

【公式HP】
こちらです

【男子校・共学】
女子校

【1学年の人数】
320名程度
※2003年に高校からの生徒募集が停止された

【進路】

東京大学:0人
京都大学:0人
名古屋大学:2人

早稲田大学:0人
慶應義塾大学:2人
上智大学:0人
明治大学:4人
青山学院大学:5人
立教大学:2人
中央大学:8人
法政大学:3人

引用元:金城学院中学校・高等学校公式HP

【その他】
名古屋の女子校における(実質)3番手の学校。
ただ、この学校といえば、やはり純金・18金・メッキという言葉があったぐらい、お嬢様学校として有名でブランド化している。
そのため、偏差値に全く関係なく、「この学校に入れたい」と思う親や、「この学校に入りたい」と思う生徒も多い。

ちなみに、
純金:中学から金城の子
18金:高校から金城の子
メッキ:大学から金城の子
という意味です。

そのため、愛知県内で金城に通っていると言うと、「へぇー(…お嬢様!?)」という感じになるとか。

ちなみに、愛知淑徳に先駆けて、2003年より高校からの生徒募集が停止されたため、中学受験をしないと入れない学校になった。
(つまり、18金の子は居なくなった)

進路は内部推薦が毎年160-170人程度と、約半分が金城学院大学に進学することを考えれば、学校の雰囲気や方向性は分かるのではないでしょうか。

椙山女学園中

【所在地】
愛知県名古屋市千種区山添町二丁目2番地

【交通アクセス】
名古屋市営地下鉄東山線 覚王山駅4番出口より徒歩約10分

【公式HP】
こちらです

【男子校・共学】
女子校

【1学年の人数】
120名程度
※上記には小学校からの推薦入学者は含まれない
※高校からの入学者あり

【進路】

東京大学:0人
京都大学:0人
名古屋大学:0人

早稲田大学:0人
慶應義塾大学:0人
上智大学:0人
明治大学:0人
青山学院大学:2人
立教大学:0人
中央大学:0人
法政大学:0人

引用元:日能研進学実績データより(椙山女学園公式HPには人数の記載なし)

【その他】
SSKの一角を担うお嬢様学校。

金城とはまた違った意味でブランド力を持つ学校で、幼稚園~大学まで一貫して椙山女学園で過ごせるという特徴を持ち、金城と同様、「この学校に入れたい」と思う親や、「この学校に入りたい」と思う生徒も多い学校でもある。

ちなみに、椙山女学園は

保育園/こども園/幼稚園→小学校→中学校→高校→大学

というルートがしっかりと出来上がっており、内部進学率は下記の通非常に高い。
(幼稚園は共学なので低く見えるが、女子だけが内部進学すると考えると内部進学率は高い)

【椙山女学園の内部進学率】
幼稚園から小学校
51%(小学校入学者数の約50%程度)

小学校から中学校
69%(中学校入学者数の約20%程度)

中学校から高等学校
94%(高等学校入学者数の約60%程度)

高等学校から大学
68%(大学入学者数の約20%程度)

引用元: 椙山女学園FAQ

金城と異なり、
「幼稚園から大学卒業までずっと同じ学園内で進学できる」
というのは愛知県唯一の学校であることから、偏差値や進学実績では測れない価値があるのだと思います。

 

以上、名古屋の私立中学校概要紹介女子編でした。

実は私も中学受験を経験し、実際に私立中学に通っていましたが、20年以上ぶりに男子・女子の受験事情を改めて調べてみましたが当時と状況が大きく変わっていてビックリしました。

男子は
「名古屋中学の順位上昇」と「愛知中学の共学化」

女子は
「高校からの入学がかなり絞られた」と「聖霊中の入試改革」

が特に印象的でした。
各学校の細かい内容はかなり先になるとは思いますがいずれ書きたいと思っています。

皆様の参考になれば幸いです。


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