名進研の公立中高一貫校受検クラス説明会まとめ

今日はちょっと短いですが、2月中旬に行われた、
「名進研の公立中高一貫校受検クラス説明会」
の内容について簡単にご紹介します。

なお、名進研の公立中高一貫校受検クラスの最新情報は以下の公式ページをご確認ください。

愛知県 公立中高一貫校受検クラス|名進研|名古屋・愛知・岐阜の進学塾 – 名古屋・愛知・岐阜の進学塾・学習塾 名進研

先日から話題になっている、愛知県が設置する予定の公立中高一貫校に対応したコースを名進研が新設する、ということでWeb説明会が行われました。
名古屋市在住の方にとっては、
「中高一貫校化される明和高校に併設される中学校の入試対策」
として通塾を検討する方が多いのではないでしょうか。

なお、公立中高一貫校の導入スケジュール等は以下の記事をご確認ください。

[速報]愛知県の公立中高一貫校 続報2 -第二次導入校と導入方針案-
愛知県が推進している公立高校の中高一貫校化について、基本的な導入方針と第二次導入校候補が出てきましたので、概要をまとめてご紹介しています。
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どんな内容だったのか

ざっくり言うと、

  • 名進研という塾についての紹介
  • 公立中高一貫校で分かっていることの紹介
  • 新設される「公立中高一貫校受検クラス」の概要説明

の3部構成でした。

塾の紹介パートは社長が直々に説明する力の入れようでしたが、正直なところそこまで詳細な情報はなく、ちょっと消化不良感がありましたね…

では、各パートで説明された内容を簡単にご紹介します。

説明会の内容まとめ

名進研という塾についての紹介

このパートは名進研のPRで、名進研の強みを説明していました。
簡単に紹介すると、

  • 東海地区に根ざして38年やってきた地域密着型の塾である
  • 高校受験と中学受験を両方同じ校舎/教員が担当しているので公立中、私立中、公立高校全ての情報に精通している
  • 2022年6月に実施した「公立中高一貫校の講演会」は大盛況で、名進研への問い合わせも多い

という感じ。

確かに、高校受験と中学受験を両方やっている大手塾はかなり少ないので、そのあたりも含めた内部事情等の情報はかなり持っているんだろうな、というのはこのパートを聞いて納得しましたね。

だいたい10分ぐらいの説明でした。

公立中高一貫校で分かっていることの紹介

正直、このパートはかなり簡易的な説明でした。
決まっていない事も多いのでしょうがないといえばしょうがないのですが、時間も余っていたのでもう少しじっくりやっても良かった気がします。

具体的には

  • 愛知県がの公立中高一貫校の狙い(教育方針)
  • 公立中高一貫校の魅力
  • 試験(検査)と合否について

の3つを説明していました。

教育方針については、ざっくりした説明で、コチラの公式文書を抜粋して表示した程度でした。

公立中高一貫校の魅力については、名進研の考えが少し入っており、具体的には

  • 高校受験がない
    →長期的な視点で学びを深めることが可能
  • 部活動や課外活動
    →興味・関心があることに継続的に取り組める
  • 大学進学
    →他地域の公立中高一貫校の多くで安定した合格実績

という感じ。
最後の大学進学で例示されていたのは
「小石川中等教育学校」
で、ここの私立中との併願は91%と紹介。
この流れで、2022年6月実施の「公立中高一貫校の講演会」のアンケートで、私立との併願を検討している人が多かった旨も説明がありました。

正直、この学校を例示するのはかなりズルく、この学校は関東の公立中高一貫校では超上位校(ほぼトップ校)なので、この学校を目指す子は私立を併願するのは当たり前です。
(偏差値的には日能研R4偏差値(合格80%偏差値)だと男子は66、女子は68で、ここまで高偏差値の子が私立を併願しない、というのは考えられないので…)
ちなみに、説明会のスライドで表示されていた偏差値はSAPIX偏差値(偏差値60)で、提携しているとはいえちょっと誤解を招く数字でした。

次に、試験の内容を軽く説明していましたが、未決定の部分も多いのでかなり簡易的な説明になっていました。
(現時点で分かっていることは子育て情報局でも記事化しています。コチラからどうぞ。)

おそらく、実地での試験(検査)以外で重要になるポイントは、
調査書の対象となるのは5年生・6年生の内容である
というところでしょうか。
(名進研の公立中高一貫校コースも5年生から)

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公立中高一貫校受検クラス

さて、ココからが本題です。説明会も半分ぐらいの時間がここに費やされていました。

名進研が強調していたポイント

名進研が強調していたポイントをまとめると、

  • 少人数教育で1クラス24人限定
  • 高いレベルで「思考力」「判断力」「表現力」を育む対話型授業
  • 確認テスト(月1回)と学力テストの実施(年3回)
  • 教育検査で科学的根拠に基づいた教育の実施

といった感じ。

上記4点はスライドを読み上げていただけなので、具体的な内容は授業のパート以外は詳細説明がありませんでした。
クラス人数以外のところはもう少し詳細な説明が欲しかったところです。

授業内容については、三角形の内角の和が180度となる説明を、実際の授業でどう説明し、生徒に考えてもらっているか、という内容をデモンストレーションしていました。
「詰め込みじゃないよ!適性検査に対応できるよ!」
というアピールですね。

公立中高一貫校受検クラスについて

具体的に説明された5年生クラスの内容はまとめると以下の通りとなります。

  • 週1日、土曜日に実施
  • 時間は15:55-19:05の約3時間
  • 国語・算数・理科・社会4教科の科目別授業を行う
  • 授業は理科と社会は隔週実施で、国語60分、算数60分、理科or社会60分という構成
  • 5年生クラス4教科の費用は12,100円/月
  • 英語を加えたプランも選択可能(+1,100円/月)
  • 5年生の科目別授業で学んだ事を6年生でまとめあげて適性検査対策に進む

費用に関してはHPに書かれておらず、説明会で初めて明言された内容です。
12,100円/月はそこまで高く無いので、「やってみようか」というご家庭が多く出そうです。

※2/22追記(フォロワーさんより情報をいただきました)
特筆すべきポイントは英語で、+1,100円/月で受講でき、授業は毎週やるそうです。
英語をオプション化した理由は「既に英語教室に通っている子が多いから分離可能にした」とのこと。
根本的な事として、試験に入る可能性が高くはない英語が設定されているのは、「近年の小学校の授業で実施される英語はレベルが高いのでフォローが必要だと判断した」という感じだそうです。

授業については、「思考力を養う問題」も扱う、という補足説明もあり、例として
「国語ではグラフや表を読み取る問題もある」
という話が出てきていました。
「適性検査の特徴である科目横断的な内容を扱うよ」という説明ですね。
しかし、これは後述の「私立受験コースとの兼ね合い」との整合性が取れていないような気もしますね…

なお、学習に関しては、個別指導ではないので当たり前ですが、

  • 家庭学習プログラムがある
  • 別テキストで家庭学習専用のもの
  • 子ども自身が予定を組んで学習をする

という説明もあり、「私立受験と同様、ある程度親の伴走が必須」のコースという事になりそうです。
「自発的に学ぶ習慣をつけてほしい」と言っていましたが、なかなか現実は厳しいですよね…

また、HPにも掲載されている下図の通り、適性検査対策が本格的に開始されるのは6年生からのようで、説明会でもその旨の発言がありました。

引用元:名進研ホームページより

最後に、入会テストが32校舎で行われる事が説明され、公立中高一貫校受検クラスが開講されるのもテストが行われるのと同一の32校舎であることが説明されて終了となりました。

引用元:名進研ホームページより

正直、これだけだとちょっと情報が少なく、特に私立併願の場合のお話が気になったので、説明会のあと電話で質問をしてみました。

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疑問点と回答

さて、上記のように説明会はかなりアッサリした内容で、深い説明は無かったのですが、

  • 5年生の授業内容って具体的にどんなものだろう?
  • 私立併願の場合は重複して受講が必要なのだろうか?

という2点の疑問が出てきたので、実際に聞いてみました。

授業内容について

結論から言うと、
「教科書をベースとした適性検査に合わせた基礎的内容が多い」
という回答が得られました。

当然と言えば当然ですが、適性検査は学校の授業がベースなので、基礎的な内容がメインとなっているようです。
既述の通り、合否を決める要素に調査書があり、それは5年生も対象となってくるので、「普段の学校のテスト対策」という意味合いもあるのでしょう。
これは、オプションとして英語の講座があることと、その英語を設定した理由からも読み取れます。

私立併願の場合

上記の通り、公立中高一貫校受検クラスは基礎的な内容がメイン、という事がわかりました。
しかし、私立中を併願する場合、多くの人は4年生から、遅くとも5年生からは私立受験用のクラスに入るわけですが、
「私立受験クラスを受講している場合でも、私立・公立中高一貫校併願の場合は公立中高一貫校受検クラスも受講する必要があるか?」
というのも聞いてみました。

結論としては、
「私立受験のクラスを取っている場合、その内容で公立中高一貫校受検クラスの内容をカバーできるので重複受講は不要」
という回答でした。

公立中高一貫校受検クラスが基礎的な内容がメインなら上記の対応も理解できますが、説明会で説明があった「思考力を養う問題」(国語ではグラフや表を読み取る問題も扱う)は私立受験クラスだとカバーできない気もするんですがどうなんでしょうね。

なお、追加として、
「私立・公立中高一貫併願の場合、6年になったら適性検査対策はどうするのか」
という質問もしましたが、
「まだ決まっていない…」
とのことです。

(参考ですが、続けて、雑談的に「オプション講座的な感じになるんですかねー」と聞いたら「その可能性が高いと思います」という回答はありました)

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以上、今回は
名進研の明和中対応コース説明会
についてご紹介しました。

正直なところ、名進研的にはやはり私立中受験クラスがメインなので、公立中高一貫コースを入り口にして私立受験へ促すような展開も想定のひとつとしてありそうな空気を感じました。
(説明会で小石川を例にして「私立・公立中高一貫の併願が多い」という話も出ていましたし…)

皆様の参考になれば幸いです。


コメント

  1. 小1の子持ち より:

    名進研のオンライン説明会の連絡は来てるのですが全く見ていなかったのでありがたい記事でした。
    管理人さんのところは名進研通塾は5年生からを考えてみえる感じでしょうか?それまでは違う習い事頑張っておくとか?
    遅いほうが通塾の不安が減るので小4開始より小5開始のほうがいいなと思った次第です。
    その辺の話は微妙であればスルーしてください。

    • contra より:

      コメントありがとうございます!
      また、返信が遅れてしまい申し訳ございません。

      私自身の話はちょっと書けないのですが、基本的には、
      「公立中高一貫校の専願なら5年生から通塾」
      という事になると思います。
      これは、東海地区で適性検査型入試最大手のマイシフトも適性検査入試コースは小5からになっている、というところからも小4からの対策は必要ない可能性が高そうです。

      一方で、

      • 公立中高一貫校と私立中の併願
      • 大手塾(個別指導でない)に通いたい
      • 私立は一定以上の学校(名古屋・愛知淑徳以上)を狙いたい

      というのであれば、私立中受験を目的とした通塾を小4から行った方がスムーズな受験となりそうな気がしています。(あくまで個人的な感覚ですが)

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