今回は”名古屋の生活って良いんだぞ”と自己満足を高めるシリーズで
「名古屋市は観光公害が少ないと言われるけど本当か?」
というのを見ていきたいと思います。
訪日外国人観光客はうなぎ上りだが…
以下の図の通り、ここ数年はすっかり外国人観光客数も回復し、24年には過去最高の人数を記録しています。
引用元:観光庁公表データより作成
もちろん、外国人観光客が増える事による収入は日本にとっては嬉しいところですが、最近は”観光公害”という言葉をよく耳にする通り、「そこに住む人」にとってはメリットばかりではないのが実情です。
以下のデータは特に外国人観光客が多い京都市が実施している「京都観光に関する市民意識調査」の結果ですが、メリットとされる部分は少ない一方、やはりデメリットを感じている市民が多いようです。
引用元:京都市「京都観光に関する市民意識調査の結果」より抜粋
名古屋市は、以下の漫画でネタにされている通り、「観光地が少ないので外国人観光客が来ない」と言われており、東京等に行くと外国人観光客の多さに驚きます。
【#まいにち八十亀ちゃん 043/写あ無い】
名古屋近辺在住民は、「観光」=「遠出」のイメージが強いのかも。人は非日常を求めているということか。ちなみに只草ちゃんのセリフは彼女個人の感想。(一応) pic.twitter.com/FA1r4kLlnU— TVアニメ「八十亀ちゃんかんさつにっき」第4期Blu-ray発売中! (@yatogame_chan) July 7, 2018
ということで、今回は巷では”名古屋は外国人観光客が少なくて快適”と言われていますが、実際のところどうなのか?というのをデータで調べてみました。
大都市の訪日外国人観光客人数比較
使用するデータと対象地域
使用するデータは観光庁および各自治体が行っている外国人観光客の調査データにおける
「外国人延べ宿泊者数」
の23年データをベースのデータとして利用します。
(※「外国人延べ宿泊者数」というのは2人の外国人観光客が日本で3泊した場合”6″としてカウントする方式)
そしてこの”外国人延べ宿泊者数”については観光庁が全国的に調査を行っているのですが、この調査では東京23区、大阪市、京都市以外は市区町村単位での集計を行っていないので、各自治体が独自に集計している数字も利用します。
比較する対象地域は
- 東京23区
- 大阪市
- 京都市
- 名古屋市
- 札幌市
の5地区とします。
東京23区、大阪市、京都市の利用データはこちら、名古屋市の利用データはこちら、札幌市の利用データはこちらです。
本来はここに福岡市を加えたいところですが、”福岡市”単体での外国人延べ宿泊者数データは無いんですよね。。。
なので、福岡は参考データとして観光庁が”福岡県福岡”として集計しているものを使用します。
(※「福岡県福岡」の区分に含まれているのは福岡市/筑紫野市/春日市/大野城市/宗像市/太宰府市/古賀市/福津市/朝倉市/糸島市/那珂川市/宇美町/篠栗町/志免町/須恵町/新宮町/久山町/粕屋町/筑前町/東峰村の20の市町村)
単純な外国人観光客数の比較
上記5地区(+参考1地区)の年間延べ外国人延べ宿泊者数を365で割った
「1日あたりの外国人観光客(宿泊者数)」
を算出すると、以下のようになりました。
やはり東京23区がダントツに多いです。
名古屋市は1日あたり5,000人という数字で、札幌よりも少ないという結果です。
面積あたりの外国人観光客数比較
単純な人数比較だと、
「いやいや、面積がぜんぜん違うでしょ」
というツッコミが聞こえて来そうなので、上の数字を各市町村の可住地面積で割った数字を出してみました。
(※可住地面積:総面積から林野面積と主要湖沼面積を差し引いて算出したもの)
面積あたりで再計算すると、大阪市がトップになりました。
1k㎡あたり200人を超える外国人観光客が居るってすごいですね…
名古屋市はこちらも数字としては東京・大阪・京都とは大きな差があり、福岡の数字は福岡市以外の郊外エリアが含まれていることを考えると、名古屋市が今回ピックアップした大都市では最も数字が低いと思われます。
(参考)外国人観光客数と人口数の比較
最後に、
「いやいや、人口900万人のところに1万人の観光客が来るのと、人口200万人のところに1万人の観光客が来るのは全然違うでしょ?」
というお話へのアンサーとして、
“そこに滞在している人(居住者数と外国人観光客数)のうち、外国人観光客はどれぐらいの割合で居るのか?”
というのも参考として出してみました。
この分析でのトップは京都市で、「平均すると京都市に居る人の2%超が外国人観光客である」という結果に。
この数字に関しては少しイメージし辛いのですが、少なくともこの分析でも「名古屋市の外国人観光客はかなり少ない」というのは間違いないようです。
まとめ
以上の結果、
「やはり名古屋市は外国人観光客が少なく、観光公害が表面化し辛い」
という事がデータからも確認できたと思います。
冒頭でも触れましたが、外国人観光客が多ければ良い、少なければ良いというような単純な解釈は難しいです。
もちろん、”外国人観光客が多い=その場所の自治体・商店の収入が多い”ということでもありますし、”世界的に有名な観光地がある”というのはその土地の誇りにもなってきます。
しかし、そこに住む人の視点として「観光客が多すぎてどこに行っても混んでいる」というようなデメリットがあるか否かは今回の分析で少しは可視化できたような気がしています。
また、名古屋市およびその周辺は国から地方交付税の配分を受けずに財政運営できる”不交付団体”が多く、”観光客で稼がなくても充分潤っている自治体である”と解釈することもできます。
引用元:日本経済新聞Webサイトより抜粋
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以上、今回は
名古屋は観光公害が少ないのは本当か?
をご紹介しました。
今回の表題画像はAIが考える
「日本の名古屋市にある「名古屋城」で観光をする外国人観光客たちの様子」
(Foreign tourists sightseeing at Nagoya Castle in Nagoya, Japan.)
です。
城がかなり誤魔化している感がありますが、かなりそれっぽい画像ができました。











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