今回は、
- 子どもが多いエリアはどこ?
- 直近5年で子どもが増えたのはどこ?
- 将来的に子どもが増えそうなエリアはどこ?
というお話から、名古屋の子育て人気エリアを探ってみたいと思います。
使用データ
今回使用しているのは主に
「2020年の国勢調査データ」
です。

このデータは今年の夏に公開されたもので、あまり見る人はいませんが、
「どんな人がどこに居るのか?」
というデータを500m単位といったかなり細かいところまで見ることが可能です。
今回は、このデータのうち1km x 1km区画に区切ったデータ(1kmメッシュデータ)を使っています。
具体的には、
- 0-14歳の人口データ
- 6歳未満の子どもが居る世帯数データ
の2種類を使って分析を行いました。
2020年における子どもの人口密度
まず、場所のイメージが掴みづらいと思うので、参考として主要駅のマップを前回の国勢調査(2015年)の人口密度データともにご紹介します。
Map data:©2022 Google
以前からお伝えしている通り、概ね名古屋の東側に子どもが多い、というのが分かるかと思います。
これが、2020年になると以下のように変化しました。
Map data:©2022 Google
上記をざっくりとまとめると
- トップは高丘駅周辺で、1km四方に2,344人も子どもが居る
- 2位のエリアは一社~星ヶ丘周辺のエリアで、1km四方に2,188人
- それ以下の1,600人/km2の密度を誇るエリアは「人気学区」と言われているところが多い
という感じでしょうか。
具体的な学区的には、
- 高丘駅周辺:
→冨士中学区 - 星ヶ丘~一社駅周辺:
→東星・神丘中学区 - 覚王山~東山公園駅周辺:
→城山・千種台中学区 - 上社~藤が丘駅周辺:
→猪高・上社・藤森中学区 - 植田~原駅周辺:
→植田・原中学区 - 川名~御器所駅周辺:
→川名・駒方・桜山中学区 - 新瑞橋駅周辺:
→萩山・桜田中学区 - 茶屋ヶ坂駅周辺:
→千種台・千種中学区
という感じで、人気学区と重なっているところが非常に多いです。
(太字は一般的に人気学区と言われるところ)
子どもが増えたのはどこか?
では2015年→2020年で子どもが増えたのはどこでしょうか。
2015年を母数として、増加割合が10%以上の場所をマッピングしてみました。
Map data:©2022 Google
驚異的なのは高丘駅周辺で、2015年時点で既に1,600人/km2以上居たにも関わらず、5年間で3割以上も増加し、2,300人/km2を超えており、単純な増加数でもトップです。
もちろん、住宅の供給があっての増加、という考え方もできますが、需要が無いと供給もないので、かなりの人気である事は間違いないと思います。
なお、単純な増加数top20エリアは以下の通りで、概ね子供の数が多いエリアと重複していますね。(あとは志段味エリア)
Map data:©2022 Google
ここは5年間で150人以上も子どもが増加しているエリアで、少子化という現状を考えるとすごいことではないでしょうか。
将来的に子供が増加するエリア
冒頭で若干ネタバレしていますが、今回のデータには
「6歳未満の子供が居る世帯数」
というデータも1km四方ごとに含まれており、これを使うことで
「将来的に小学生が増えそうなエリア」
を推測する事が可能です。
もちろん、子供が小学生になるタイミングで引っ越す、というパターンも多いですが、参考データとしては使えると思います。
Map data:©2022 Google
概ね人数が多いエリアと重複していますが、注目すべきは上前津エリアで、絶対数は多くないものの6歳未満が居る世帯数の上位9位に入っています。
このエリアは2015年→2020年では子供の数は増えていないのですが、未就学児が多いエリア、ということで今後小学生が増えていく可能性があります。
この付近は先日delaDESIGNでご紹介したエリア付近で、ちょうど“職住近接ブームで人気になるかも?”と言っていたところなので、このデータからもその兆しを感じ取る事ができた形ですね。
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以上、今回は
子どもの人口密度から見た名古屋の子育て人気エリア
についてご紹介しました。
皆様の参考になれば幸いです。
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