名古屋の公立小学校における部活動について

今回は、名古屋市の公立小学校で行われている部活動についてご紹介したいと思います。

これ、結構カルチャーショックだったんですが、愛知県外で小学校の部活について話をすると、

「え?小学校で部活なんてあるの?」
「授業でやるクラブ活動とは違うの?」

というリアクションが返ってくることが結構ありました。

ちょっと調べてみたのですが、公立小学校で授業後に行われる部活動はそこまでメジャーなものではないようです。

【全国の公立小学校における部活動の実施状況】

<画像出典: スポーツ産業学研究 Vol.28「小学校における運動部活動の分布:市区町村別実施状況マップの作成」

名古屋市は大半の公立小学校で授業後の時間に部活動が行われており、下記の通り2018年の段階では4年生から6年生の約7割程度が参加していたようです。
つまり、愛知県で生まれ育った人にとっては小学校の部活動は普通のことでしたが、日本全国で見ると珍しい活動だったようです。

名古屋市の場合、市立の全261校で部活動が設置されていて、4~6年生の7割が参加しているという。また、名古屋市を除く愛知県でも、全公立小学校のうち8割で部活動が実施されている(2018年3月5日 中日新聞)。

引用元: Yahooニュース「小学校に部活動? 全国の実態に迫る 名古屋市における「廃止」の決定から部活動の未来を考える」

なぜ過去形なのか、というと、2020年9月から大きくルールが変わったからです。

元々名古屋市から示されていた方針は、
「名古屋市の小学校から部活を廃止する」
というものだったのですが、やはり反響が大きかったようで、名古屋市としては予算を確保して別の形で続けることにしたようです。

今日はこの「変更となった」部活動についてご紹介したいと思います。

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名古屋の小学校の部活の形

この名古屋市の公立小学校の部活廃止は影響が大きいものだったので冊子も作成されており、ここから閲覧することができます。

ザックリと書くと、こんな内容です。

  • 指導は外部に委託
  • 週3回で種目は曜日ごとに異なるものから児童が自由に選択する
  • 費用は保険料のみ(数百円レベル)
  • 対象は4年生以上

もちろん、学校の裁量があると思うので各学校で詳細は異なると思いますが、このような形の運営に変わったようです。

どちらかというと、
「授業時間内にやっている特別活動のクラブ活動を授業後に外部講師を招いて実施する」
というイメージが近いかもしれません。

外部の講師が教えてくれる

これまでの小学校の部活動は、中学校や高校の部活動と同様、小学校の教員が生徒に教えるというスタイルでした。
しかし、教員の負担軽減という目的から、教員による指導から外部講師による指導に変更することになりました。

その分、下記の指導者タイムスケジュールからも分かる通り、時間がキッチリ決められているようで、熱心だった学校からすると活動時間が減少してしまうケースもあると思います。

【指導者のタイムスケジュール】

画像出典: なごや部活動人材バンクHPより

週3回で種目は曜日ごとに異なる

部活動は週に3回というのが基本回数のようで、それ以上の回数は実施されない方針のようです。

また、名古屋市が発表している方針によれば、
「種目は曜日ごとに選ぶ」
となっているため、今までのように所属する部活を選んでその種目だけをじっくりやるというスタイルではなくなる可能性が高いです。
もちろん、学校によっては同一種目を週に複数回実施している可能性はありますが、下記の冊子の書き方からして、所属する部活を選ぶスタイルではないことは明白です。

画像出典: 名古屋市「放課後何をする?」冊子より

費用は保険料のみ(数百円レベル)

これは元々の部活動が追加費用がほとんどなく実施していた流れからきているものだと思われます。
(そもそも、追加費用がなかったのは教員のサービス残業に頼っていたからなんですが。。。)

今回も外部講師は使いますが、障害・賠償のための保険以外は無料となっています。
当然、費用は名古屋市が負担しているのですが、教育格差を広げないためにも、こういう取り組みはとても良いのではないでしょうか。

対象は4年生以上

これは今までと変わらないと思います。
外部委託の部活動に参加できるのは4年生・5年生・6年生のようです。

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どんな種目があるのか

これも学校によって異なるとは思いますが、外部講師を募集するサイトで明記されている種目は以下の通りです。

画像出典: なごや部活動人材バンクHPより

概ねメジャーどころは揃っていると思いますが、ちょっと特殊な種目をやっていた場合は外部委託に切り替えるのが難しく、部活が無くなってしまうケースも出てくると思います。

新制度の対象はどの学校なのか

下記の記事によれば、名古屋市では2020年度の下半期で約半数の学校で実施しており、2021年度には全校に広がる予定だそうです。

20年度は全市立小(261校)の半数の約130校に民間委託を拡大する方針で、21年度に全校導入を視野に入れる。

引用元: 朝日新聞「部活動の民間委託、市立小の半数で実施へ 名古屋市教委」

ちなみに、私の息子が通っている公立小学校が新制度の対象ですが、約半数の生徒が部活動に参加しているそうです。

まとめ

まだ始まったばかりの制度なので、今後どうなるか不透明ではありますが、この新制度のメリット、デメリットは以下のような感じになるでしょうか。

【メリット】

  • 外部講師=専門家の指導を受けられるので指導の質が上がる
    →特に初心者向けの指導はこの点は大きいと思います
  • 専門家による指導を受けるのに大きな費用負担が発生しない
    →専門家による指導がほぼ無料なのは破格だと思います
  • 「部活に所属する」という意識が薄くなるので、参加するハードルが下がりライトな形で参加できる
    →特にチーム競技のように「部活に入ったら週○回絶対に出ないとダメな空気」というのは薄れる気がします

【デメリット】

  • 本気でみっちりその競技をしたい場合は物足りない可能性が出てくる
    →これまでのように「週○回必ず練習がある」という形ではなくなる可能性が出てくるので、上級者には物足りないかもしれません
  • 競技・種目の選択肢が狭まる可能性がある
    →予算も限られているので、マイナースポーツや指導者が見つからないようなもの、単に人数が少ないものは対応できない可能性が高いと思います

以上、名古屋市の公立小学校の部活動についてでした。

学校の友だちと費用負担なく気軽に専門家の指導のもとスポーツや文化活動ができるのは貴重な機会だと思うので、ぜひとも根付いて欲しい制度ですね。

まだまだ始まったばかりの制度ですので、実態が見えてきたらまた改めて書こうと思います。

皆様の参考になれば幸いです。


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