さて、本日より2023年の名古屋市 プレミアム商品券の当選通知が発送開始ということで、2023年のプレミアム商品券の当選倍率・当選確率等の最終結果をまとめました。
なお、今回内容に含まれている最終結果は、問い合わせ窓口に確認した情報です。
(この記事を書いている時点では公式HPに情報は掲載されていません。)
余談ですが、この内容は中日新聞には情報が掲載されているそうで、つまり名古屋市はマスコミのみに先行して数字を伝えている事になります。
市民の税金を使った施策であるにも関わらず、このような対応はあまり好ましくないように感じますね。
そもそも私の知る限り、名古屋市はプレミアム商品券の応募状況や施策の結果に関する詳細な報告書を公表しておらず、税金をバラまく施策の対応としては適切ではないのではないでしょうか。
申込み人数推移
公式HPで公表されていた速報値では”申込件数”となっていたもので、要するに「何人申し込んだのか?」という数字です。
2022年の申込み状況と比較するため、2022年の推移データと重ねたグラフとしています。
※厳密には2022年と2023年では応募期間の日数が微妙に違いますが、無理やり重ねました
引用元:名古屋市プレミアム商品券応募サイトより作成
最終結果としては、
紙版:49.4万人
電子版:23.1万人
合計:72.5万人
の方が申し込んだ、という事になります。
名古屋市の人口が約232万人なので、30%超の市民が申し込んだ事になりますね。
2022年の結果と比較して、どれだけ申し込んだ人が増えたか、というのを出すと、
紙版:約1.2倍
電子版:約1.8倍
という結果になり、電子版の人気上昇がかなり顕著です。
絶対数としての差がある状況のなか、今回の増加数の約6割弱が電子版というのは特筆すべきポイントだと思います。
ちなみに、申込み自体は、紙版:51.0万人、電子版:23.4万人申し込んだそうで、情報入力等のミスで無効にされたものがあったそうです。
無効率は紙版:約3.1%、電子版:0.8%となっており、電子と紙で無効率の差が大きいのが気になりますね。
申込率・倍率推移
これは、用意された発行数に対して、何口の応募があったか、という割合を示しています。
例えば、2023年の電子版は75万口発行されるわけですが、仮に37.5万口の応募があった場合は、申込率50%、という考え方です。
実は件数よりもこちらが大事で、これが100%を超えると抽選という事になり、申込率が低ければ低いほど当選率は上がります。
なお、この数字に関しては窓口にも最終的な結果は伝えられていないようで教えてもらえませんでした。
そのため、今回は最終的な当選予定口数と当選者数から逆算して数字を出したものを利用していますので、実数との誤差がある可能性があることにご留意ください。
こちらも2022年の申込み状況と比較するため、2022年の推移データと重ねたグラフとしています。
※厳密には2022年と2023年では応募期間の日数が微妙に違いますが、無理やり重ねました
引用元:2023年名古屋市プレミアム商品券応募サイトより抜粋
上記の通り、2023年は紙版も電子版も申込率が100%を超え、どちらも抽選が実施されました。
2022年は電子版の申込率が100%を下回ったため”電子版は全員当選”というすごい状況でしたが、今年はむしろ電子版の方が申込率が高い、という結果でした。
当選確率や次のパートでお伝えしますが、申込率の差分としては10.4%です。
昨年の差分が約105%もあった事を考えるとかなり改善されたのではないでしょうか。
なお、この申込率は報道等でよく言われる“当選倍率”とほぼ同義で、
紙版:1.34倍
電子版:1.45倍
となります。
当選確率
では、申込率を当選確率に換算するとどうなるのか、というのをご紹介します。
引用元:2023年名古屋市プレミアム商品券応募サイトより抜粋
上記の通り、最終的な当選確率は
紙版:74.4%
電子版:69.0%
となりました。
2022年は電子版の当選確率が100%、紙版の当選確率が51.1%だった事を考えると、紙版は当選確率が上がり、電子版は当選確率が大きく下がった、という事になりますね。
まとめ
結果をまとめると、以下のようになります。
- 2023年の名古屋市プレミアム商品券は72.5万人が申込を行い、紙版と電子版を分けると
紙版:49.4万人
電子版:23.1万人
だった - 当選確率はそれぞれ
紙版:74.4%
電子版:69.0% - 当選倍率はそれぞれ
紙版:1.34倍
電子版:1.45倍 - 電子版は申込人数が約1.8倍となり人気上昇が顕著
今年は電子版の人気上昇に伴い、当選確率は昨年と異なり電子版の方が低い、という結果になりました。
今年の結果を見て個人的に思ったのは
「ここまで規模を大きくするなら公平性をもう少し考えるべきではないか」
ということ。
今年の名古屋市のプレミアム商品券は予算も大幅増額され、92億円(※1)もの税金が使われ、市民の1/3が応募しました。(※1:名古屋市の当初予算資料より)
しかし、当落は応募口数に対して「全て当選」か「全て落選」の2択しかないというルール。
誤解を恐れず言えば、プレミアム商品券は市民が支払っている税金を原資にしたバラマキで、形式としては税金の還付に近いですが、その還付を受けられるか否かが運で決まってしまう、という状況になってしまっています。
今回の応募状況は既述の通り、
- 紙版:当選175万口⇔応募49.4万人
- 電子版:当選75万口⇔応募23.1万人
だったわけで、最低でも全員3口は当選にできたはずです。
そのうえで、残りを抽選、という形が税金を原資にした施策で取るべき方法ではないかと思います。
(ちなみに、2022年の大阪市ではこの不公平感を理由に予算を増額して”全員当選”という対応をしています。)
来年はどうなるのか注目ですね。
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以上、今回は
[2023年 プレミアム商品券]当選倍率・当選確率の最終結果まとめ
についてご紹介しました。
皆様の参考になれば幸いです。
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コメント
4人分応募して2人分ハガキきました。倍率考えるとはずれですね。
振り込まなかった人の繰り上げ期待ですかね。
コメントありがとうございます!
やっぱり実質的な税金の還付を運で振り分けるのは少し違和感が残りますよね…
まだ繰り上げ当選の詳細は出ていませんが、例年だと繰り上げ抽選は実施されているので期待したいですね!
ご返信ありがとうございます!
去年よりも物価高で皆さんしっかり支払いされて回ってくる率は低いのではと考えたりしますが期待したいところです。
去年金鯱マネーが使えたイオンスタイルが今年は紙だけのところがあったり地味に困った変更があったりします…。