今日は久々の”名古屋ってどんな街?”シリーズで、
「名古屋の治安ってどうなの?」
というのを警察の統計データから分析してみようと思います。
Part1の今回は、
「名古屋の治安は他の大都市と比較して良いのか?」
というのを見ていこうと思います。
Part2では
「じゃあ、名古屋のどこが治安が良いの?」
というのを可視化する予定です。
使用するデータについて
今回使用するデータは、各都道府県警察が公開している、”犯罪オープンデータ”を使用します。
(こちらのリンクから各都道府県警察の該当ページへ行けます)
“犯罪オープンデータ”がどんなデータかというと、以下の7項目の犯罪がどこで発生したか、というデータです。
(※以後、以下の7項目を”公開7項目”と表記します)
- ひったくり
- 車上ねらい
- 部品ねらい
- 自動販売機ねらい
- 自動車盗
- オートバイ盗
- 自転車盗
どれぐらい詳しく載っているか、というイメージは以下の画像を見ていたければと思いますが、発生項目ごとに
「xx町2丁目で発生した」
みたいな発生場所まで細かく載っています。
画像出典:愛知県警犯罪オープンデータ「令和4年自動販売機ねらい」より作成
今回は上記データを用いて、
- 令和4年(2022年)1年間の全データを使用
- 公開7項目を合算
という条件で分析しています。
実際に名古屋市の公開7項目の犯罪発生状況をざっくりと可視化してみると、以下のようになりました。
この公開データは結構細かく見ることが可能であることがわかると思います。
画像出典:令和4年愛知県警犯罪オープンデータより作成
もちろん、発生件数的には自転車盗が多く、6-7割が自転車盗難なので少し偏りがあるデータにはなっていますが、「治安の状況をざっくり把握する」という目的は達成できると思います。
名古屋は安全な街なのか?
“どこが安全なの?”みたいな細かい話は次回にするとして、今回は
「他の街と比較して名古屋は安全なのか?」
という話をまずは分析したいと思います。
比較するのは
の5地区。(※リンク先は各都道府県警察の犯罪オープンデータ)
上記エリアの全体と区毎で見ていきたいと思います。
各エリア全体の比較
東京23区、大阪市、名古屋市、福岡市、札幌市全体の公開7項目発生件数(令和4年)を単純に比較すると以下のようになりました。
画像出典:令和4年各都道府県警察犯罪オープンデータより作成
やはり、人口数の多い東京がダントツの1位。
その他エリアの順位も単純な人口数順…のような気がしますが、治安を考えるにあたって重要なのは「犯罪行為に遭遇する/巻き込まれるリスクがどれだけあるか」です。
そのため、今回は人口あたりではなく面積あたりで見てみました。
画像出典:令和4年各都道府県警察犯罪オープンデータより作成
単純件数とは異なり、1位はダントツで大阪市。
名古屋市は件数と同様に3位となっており、東京や大阪よりは犯罪に遭遇する可能性は低いが福岡や札幌よりは少し犯罪遭遇率が高い、と言えそう。
ただ、この全体データだけだと
「実際のところどうなの?」
というところはイメージできないので、”区ごと”のランキングも見てみましょう。
区毎の比較
東京23区、大阪市、名古屋市、福岡市、札幌市の各区は合計80区あります。
この80区それぞれの公開7項目犯罪発生件数および1k㎡あたりの公開7項目犯罪発生件数を見てみましょう。
単純な発生件数の比較
まずは上位(公開7項目犯罪が多い)40区の結果です。
画像出典:令和4年各都道府県警察犯罪オープンデータより作成
基本的な傾向はエリア全体の結果と似ていますが、細かいところ見ると、
- 名古屋で上位に入っているのは3区のみ
- 福岡の繁華街エリアと言える区が多く上位にある
- 名古屋の繁華街(中区)よりも福岡の繁華街の方が件数が多い
- 札幌市は繁華街エリアも含めあまり上位に入ってきていない
というあたりがエリア全体の数字からは見えてこないポイントでした。
次に、41位~80位の結果を見ると、以下のようになっていました。
画像出典:令和4年各都道府県警察犯罪オープンデータより作成
ここでのポイントは、やはり名古屋市で下位(=犯罪件数が少ない)に入っている区が多いということ。
総数としては札幌市や福岡市のほうが少なかったですが、区毎に見ると、名古屋市は良好な結果となった区が多いです。
なお、名古屋市の区のみを抜き出してグラフ化すると以下のようになります。
画像出典:令和4年愛知県警犯罪オープンデータより作成
ある程度はイメージ通り、という感じがしますが、実際に数字で比べてみると面白いですね。
面積あたりの発生件数の比較
まずは上位(面積当たりの公開7項目犯罪が多い)40区の結果です。
画像出典:令和4年各都道府県警察犯罪オープンデータより作成
基本的な傾向はエリア全体の結果と似ていますが、名古屋人的には
「名古屋市中区がかなり上位に入っている」
というのが気になるところ。
同じく大きな繁華街を持つ福岡と比較しても大きな差がありますね。
とはいえ、名古屋で上位に入っているのは、中区、東区、中村区の3区のみ。
かなり良好な結果と言えるのではないでしょうか。
その他のエリアを見ると、単純な件数では東京の各区が上位に多かったですが、面積当たりでは大阪が圧倒的、というのがハッキリと出ていますね。
次に、41位~80位の結果を見ると、以下のようになっていました。
画像出典:令和4年各都道府県警察犯罪オープンデータより作成
面積当たりの結果でも、名古屋市の住宅地は優秀で、東京の住宅地とされる区よりも良好な結果です。
(さすがに札幌には敵いませんが…)
こちらも、名古屋市のみを抜き出してみました。
画像出典:令和4年愛知県警犯罪オープンデータより作成
概ね違和感の無い結果ですが、総数では上位に来ていた港区が下位に来ています。
これは、港区は工業地帯の面積が広く、人が居ないエリアが広いので下位に来ているのだと思います。
(同様に、守山区も自然が多いので似たような状況だと思います。)
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以上、今回は
名古屋の治安分析 Part1 -名古屋は安全な街なのか?-
についてご紹介しました。
区ごとの結果を見ると、
名古屋市の住宅地は他の大都市よりも治安として良好な区が多い
と言えるのではないでしょうか。
次回は、さらに細かい名古屋市内の犯罪発生状況や、学区ごとの分析を行う予定です。
皆様の参考になれば幸いです。














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