Twitterで先出ししていましたが、中学受験を経て名古屋市(愛知県)の中高一貫校で採用している検定外教科書と、そのタブレット学習対応状況についてまとめました。
簡単に言えば、
- 検定外教科書って何?
- 検定外教科書を使っている学校は?
- NewTreasure(ニュートレジャー)や体系数学に対応したタブレット学習はあるのか?
という内容をまとめています。
Part1の今回は
・検定外教科書とは?
・名古屋の中高一貫校各校で採用されている教科書
についてです。
検定外教科書とタブレット学習
中学受験に集中していると入学まで調べることは無いと思うのですが、私立中高一貫校は入学してからも一般的な中学とは違う対応が求められます。
その際たるものが
検定外教科書
の存在です。
検定外教科書とは
“学習指導要領の範囲を超えた部分も扱っている教科書”
のことを指し、分かりやすい例では、「体系数学」という教科書では中学校のうちから高校数学(数学IAの範囲)を学んだりします。
主に英語と数学で使用されており、名古屋の中高一貫校もこの2教科で使われています。
もちろん、こういった先取り学習も中高一貫校の魅力のひとつです。
しかし検定外教科書は
「対応する参考書等が非常に少ない」
という状況にあるため、
一度授業についていけなくなると、リカバリーが非常に難しい
という大きなデメリットもあることを忘れてはいけません。
もちろん、中高一貫校専門塾等に行けば、こういった検定外教科書対策も充分可能ですが、
「中高一貫校のもう一つの魅力として部活など、好きなことに没頭できる」
というのがあり、せっかく中高一貫校に入ったのに中学生のうちからガッツリと塾に行くのは抵抗があるご家庭も多いのではないでしょうか。
そうなってくると、タブレットを活用した効率的な学習が有力候補になってくるわけですが、各タブレット学習と検定外教科書の関係性はあまりオープンになっていないケースも多いです。
ということで、今回は各校で使用している検定外教科書とタブレット学習の対応状況について調べた、というわけです。
引用元:Z会中高一貫校コース説明より抜粋
検定外教科書の種類と各中高一貫校で採用している教科書
検定外教科書とその種類
名古屋(愛知県)の中高一貫校で使用されている検定外教科書は
- [英語]NewTreasure(ニュートレジャー)
- [英語]プログレス21
- [数学]体系数学
- [数学]プライム数学
の4つ。
英語2つと数学2つですね。
英語の検定外教科書
【NewTreasure(ニュートレジャー)】
ニュートレジャーはZ会が出版している検定外教科書で、非常に難度の高い英語の教科書として知られています。
細かい特徴は調べれば出てくるので割愛しますが、各ニュートレジャー対応学習塾で強調されているのが「単語の多さ」です。
一般的な公立中で使用している検定教科書では中学の3年間で900~1,200の英単語が新出するとされていますが、
ニュートレジャーはその3倍の3,000語を中学の段階で学ぶ
事になっているようです。
この単語の多さに対応するだけ時間を取られてしまい、授業の内容についていけなくなるパターンが多いそう。
もちろん、長文も長いものになっており、検定教科書の2倍と言われています。
これだけ聞くと、
「いやいや、自分で参考書を買って対応すれば何とかなるのでは?」
と考えた方も多いかと思いますが、ニュートレジャー対応を難しくしている最大の要因は
「準拠している参考書がない」
というところです。
厳密に言えば、ニュートレジャー準拠の教材はZ会から出版されていて
- ワークブック
- 音声CD
- スターターブック
- 文法問題集
- 英単語
などがありますが、一般販売されておらず、基本的には学校経由でしか購入できません。
ニュートレジャー学習の際には非常に有用なものばかりですが、学校経由でしか購入できないため、学校側がこれらの準拠教材を使わないと決めてしまったら入手するのは非常に困難です。
ちなみに、メルカリやAmazon等で上記の教材を売っている場合もあります。
しかし、2倍超のプレミア価格がついているうえ、特にSTAGE1は2022年1月にサードエディションに改訂されているという事情もあるので手を出しづらいです。
近年、採用する中高一貫校が多く、深海魚(授業についていけなくなる子)を増やしている要因の1つと囁かれる事も。
引用元:Amazon検索結果より
【プログレス21】
プログレス21はエデック社が発行している英語の教科書で、こちらも非常に難度の高い英語の教科書として知られています。
ニュートレジャーと特徴は似ており、
- 中学3年間(Book3まで)に3,000語を習得
- 長文が長く、検定教科書の2倍
- 準拠している教材が非常に少ない
という部分は共通しており、自ずと対応の難しさという部分も似通っています。
以前はプログレス/プログレス21を採用する中高一貫校は多かったですが、近年は減少傾向で、名古屋(愛知県)で採用している学校も少ないです。
数学の検定外教科書
数学の検定外教科書は数研出版の
「体系数学」
を採用している学校が圧倒的に多いです。
(Z会の「プライム数学」を採用しているところは少ないです。)
これらの検定外教科書の基本的な考え方は
「一度に学んだほうが理解が深まる内容は中学・高校の学習時期に囚われず学習する」
という方向性。
例えば、体系数学は1次方程式・連立方程式・1次不等式を中学1年で一気に学ぶように作られています。
これは”1次式”として分野をまとめた結果であり、不等式関連は高校の”数学I”で学ぶ内容も含まれていますが、中1の内容に入っています。
具体的な内容としては、以前インタビューさせていただいた西塾の川邊先生にいただいた資料が分かりやすいので引用させていただきます。
引用元:西塾車道校 川邊先生作成資料より抜粋
上記画像の赤線部分は高校数学の範囲であり、中2で使用する体系数学2までに高校数学I・Aの内容が多く含まれています。
当然、通常の検定教科書向けの参考書やタブレット学習ではこのような内容に対応するは難しいため、対応したものを探す必要が出てくるわけです。
ちなみに、英語と異なり体系数学の参考書は一般販売されており、
- 体系問題集
- チャート式体系数学
という2つの参考書が出ています。(出版は体系数学を出している数研出版なんですけどね…)
体系問題集は学校で配られる場合も多いですが、”チャート式体系数学”シリーズは配られない事が多いようです。
“チャート式体系数学”シリーズは解説も丁寧になされているようですので、貴重な「完全準拠」の参考書として使えるようです。
名古屋の中高一貫校の使用教科書
さて、今回の本題です。
名古屋(愛知県)の中高一貫校の英語・数学の教科書の使用状況は以下の通りでした。
なお、情報は以前インタビューさせていただいた西塾車道校の川邊先生からご提供いただきました。
ありがとうございます!
ちなみに、あくまで「現時点(2023年12月)」での教科書情報であり、今後変更となる可能性もあります。
実際、金城の教科書は現中3生まではNewCrownでしたが、2年前にプログレスに変更になっていたりします。
また、各校独自の教材(プリント)が配られたり、副教材として別の教科書が使われるケースもあるので注意が必要です。
英語の教科書
各校の使用英語教科書は以下の通り。
ニュートレジャーが大人気ですね。
先取りでハイレベルな内容を学ぶ場合には非常に向いている教科書なので、上位校での採用例が多いです。
東海中のニュークラウン採用が意外でしたが、ネット上には(真偽は不明ですが)”定期テストはプリント等の教科書以外の内容から出される事も多い”という情報もあったで、何らかの副教材がある可能性が高そうです。
また、前述の通り金城は中1・中2生はプログレスですが、中3はニュークラウンを使用しているなど、定期的な見直しがあるようです。
数学の教科書
各校の使用数学教科書は以下の通り。
体系数学が大人気。
こちらも、大学受験を見据えた先取り学習をする場合は体系数学が有利なので、上位校での採用例が目立ちます。
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以上、今回は
名古屋の中高一貫校における英語・数学の教科書とタブレット学習 part1 検定外教科書と使用教科書
をご紹介しました。
次回は、いよいよ今回まとめた教科書とタブレット学習の対応状況についてご紹介します。
皆様の参考になれば幸いです。










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