今回は、Twitterでも予告した、国公立医学部の進学実績比較データをご紹介します。
その他の2023年の進学実績記事は以下の通りです。
【私立男子編】

【私立女子編】

【公立高校編】

【公立と私立の比較】

今回のデータについて
本編に入る前に少しだけコメントをさせてください。
今回のデータはあくまで
「医学部を志向する人(ご家庭)向け」の参考データ
であり、
このデータのみを用いて各学校の優劣を単純に判断することは適切でない
というのが当サイトの考えです。
というのも、学校の優劣の判断材料として医学部進学実績はよく引用されますが、中学、高校選びは各個人の志向に合わせて検討されるべきだからです。
そのため、医学部を志向していない方がこのデータを用いて、「医学部の進学実績が良い学校の方が優秀である」という判断を行うべきではなく、校風も含めて自分の望む方向性に合致した学校を選ぶのが望ましいと思っています。
もちろん、医学部は総じて偏差値が高く、
「国公立医学部の進学実績が良い」=「上位層に優秀な生徒が多い」
という図式は成り立ちます。
しかし、将来の選択肢が多様化した昨今では
「国公立医学部の進学実績が芳しくない」という事と、「優秀な生徒が少ない」という関係性は必ずしもイコールではないと思います。
この前提を頭に入れて、今回のデータをご活用いただけますと幸いです。
国公立医学部進学実績比較
使用しているデータについて
使用しているデータは基本的に、
「サンデー毎日増刊 大学入試全記録 2023年度版」
をベースに作成しています。
しかし、以下の点については当サイトで一部データの加工を行っています。
- 南山女子・南山男子の合算を分離
- 生徒100人あたりの合格者数で再計算を行い、順位もその数字を使用
- 愛知県の公立高校は母数(生徒数)を普通科のみの募集人数に変更
ただし、向陽高校、千種高校はそれぞれHP公表の卒業生数を使用し、国際科学科、国際教養科の合格数も含めている
南山女子・南山男子の合算を分離
各種合格実績を掲載している書籍やWeb記事では、南山高校の数字は南山女子・南山男子の数字が合算されて掲載されていることがほとんどです。
今回のベースとしているサンデー毎日増刊も、合算されて掲載されていまました。
しかし、南山男子は詳細な進学実績データを公開しており、分離が可能だったため、南山男子と南山女子で数字を分離して作成しました。
この合算公開をしている理由が、南山学園側の意向なのか、出版社側が男女別学なのを知らないのか分かりませんが、何とかならないのでしょうか…
生徒100人あたりの合格者数で再計算を行い、順位もその数字を使用
当サイトの進学実績比較では必ずこの対応をしていますが、今回も生徒100人あたりの合格者数で再計算を行っています。
これを行わないと単純に生徒数が多い学校が有利となってしまい、正しい比較とは言えないからです。
掲載している順番も、この生徒100人あたりの上位順としています。
今回は書籍データを全面的に使っているので掲載されている単純な合格者数をそのまま公開するのが難しいという事情もありますが…
愛知県の公立高校は母数(生徒数)を普通科のみの募集人数に変更
これは、前項と関係しますが、当サイトでは生徒100人あたりの合格者数を算出する関係から、卒業生の人数により結果(順位)が変わります。
そのため、公立高校は音楽科など、普通科ではない生徒を母数に含めるのは適切ではないとの考えから、普通科の人数に母数を修正しています。
(サンデー毎日増刊では普通科ではない生徒も卒業生数に含めていました)
ただし、向陽高校、千種高校の国際科学科、国際教養科は除外せずに含めた数字を使用しています。
愛知県内高校の国公立医学部合格実績比較
前置きが長くなりましたが本題です。
まずは、国公立大学全体の生徒100人あたりの合格者数比較です。
引用元:サンデー毎日増刊 大学入試全記録 2023年度版より作成
ただし、南山の実績は南山男子の進学実績を用いて女子部/男子部を分離する加工を実施
世間の評判通り、東海が圧倒的に強い、という結果になりました。
生徒100人あたり26.2人という数字はかなり強烈で、生徒4人に1人以上が国公立医学部に合格しているという事になります。
去年と比較すると若干数字が下がっていますが、2位以下を大きく引き離しているのは昨年と同様です。
また、南山女子も、これまでは漠然と医学部志向が強いんだろうな、というイメージはありましたが、可視化してみると予想以上に合格者数が多く、概ね生徒6人に1人が国公立医学部に合格しているという数字になっています。
また、中学受験校としては偏差値60以上の東海・南山女子・滝以外に、海陽が5位の実績を残しています。
公立高校では旭丘、岡崎、時習館という順で、名古屋市内、という視点で考えると旭丘高校が頭一つ抜けていますね。
「名古屋市内で公立高校から医学部を目指す環境」という観点で考えると、旭丘が最も有力な選択肢となりそうです。
愛知県内高校の旧帝大医学部進学実績比較
さらに対象を絞り、東京大学、京都大学、大阪大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学の旧帝大医学部への進学実績も作成しました。
引用元:サンデー毎日増刊 大学入試全記録 2023年度版より作成
ただし、南山の実績は南山男子の進学実績を用いて女子部/男子部を分離する加工を実施
こちらはさらに強烈な結果となっており、東海は2位の岡崎や3位の南山女子と比較して4倍超の実績を残しています。
ちなみに、東海は名古屋大学医学部の進学実績は生徒100人あたり8.6人となっており、「自宅から(超難関)国公立医学部へ通う」という観点で考えても、かなり有力な選択肢となります。
なお、旭丘高校は2022年は旧帝大医学部合格実績は生徒100人あたり3.4人だったのですが、今年は0.6人と大幅に数字を減らしています。
ただし、旭丘高校の詳細結果はサンデー毎日増刊の数字を使用しているのですが、この数字は間違っている事が結構あるので、ここまで下がっているとその点がちょっと気になりますね。
全国での位置づけ
さて、これまでは愛知県内で比較してきましたが、日本全体で見た場合、愛知県の学校は国公立医学部に強いのか?という比較をご紹介します。
なお、以下の2点は考慮されていないのでご注意ください。
- 生徒100人あたりに換算すると、表に載っている学校よりも実績を残している学校が存在する可能性がある
→「合格者数ランキング」をベースに作成しているため - 愛知県以外の公立高校は普通科以外の生徒が母数に含まれている可能性がある
→さすがに調べきれませんでした…
結果は以下の通りです。
引用元:サンデー毎日増刊 大学入試全記録 2023年度版より作成
ただし、南山の実績は南山男子の進学実績を用いて女子部/男子部を分離する加工を実施
よく、東海高校は「全国1位の国公立医学部合格者数である」という記事を見ますが、生徒数も多い学校なので、生徒100人あたりに換算すると6位、という結果になりました。
それでも、愛知県の学校として
- 6位:東海
- 17位:南山女子
- 22位:滝
- 26位:旭丘
の4校が上位に入っているのはすごい事で、4校入っているのは愛知県と大阪府だけです。
また、今回挙げられていた進学数上位32校のうち、公立校は8校のみで、そのうちのひとつに愛知県の高校(旭丘)が入っています。
愛知県(名古屋)は医学部を目指す環境として、公立高校にも有力な選択肢が存在する、というのは教育環境としては非常に恵まれていると考えられるのではないでしょうか。
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以上、今回は
[2023年データ]愛知県 国公立医学部合格実績比較
というデータについてご紹介しました。
皆様の参考になれば幸いです。







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